このページではLPGAツアーの予選会となるQシリーズ (Qスクール)についてまとめています。
LPGAツアーの公式トーナメントに出場するためには大きく分けて2つのルートで資格を獲得する必要があります。
- 成績(ポイントランキング、生涯獲得賞金、メジャー優勝、トーナメント優勝)
- 予選会(Qスクール)
詳しいLPGAツアーの出場資格の情報は以下の「【LPGAツアー】優先出場資格・出場権(プライオリティ・ランキング)の一覧」ページにまとめています。
Qシリーズ (Qスクール)とは?
LPGA Qシリーズ(Qualifying Series)は1973年に導入された、LPGAツアーに参加するための資格を得るプロセスです。
Qシリーズは、複数の各ステージで構成されていて、段階的に難易度が上がります。
Qシリーズは「ステージ1 (PRE-QUALIFYING TOURNAMENT)」、「ステージ2 (QUALIFYING TOURNAMENT)」、「最終ステージ (FINAL-QUALIFYING TOURNAMENT)」の3つのステージで構成されています。
最終的には「最終ステージ」でLPGAツアーの資格を得ることが目標となる予選会全体のことを指してQシリーズ (Qスクール)と呼ばれています。
Qシリーズのプロセスは、最も技術的で一貫性のある選手がLPGAツアーステータスを獲得するように設計されています。
Qスクールに参加するための条件・資格は?
Qシリーズの各ステージに参加するために必要となる条件は以下のとおりとなっています。
LPGAのQシリーズに参加するためには、各ステージで特定の条件を満たす必要があります。
ステージ1 (PRE-QUALIFYING TOURNAMENT)
17歳以上のプロ選手およびハンディキャップインデックスが4.0以下のアマチュア選手が参加可能です。
ステージ2 (QUALIFYING TOURNAMENT)
ステージ1を通過した選手と、他の認定トーナメントでの成績に基づいて免除された選手が参加できます。
アマチュア選手は、そのステータスのまま「ステージ2」でプレーすることができますが、次の最終ステージに進むには、プロに転向する必要があります。
すべてのアマチュア選手と初めて参加するプロ選手は、長さの平均が6200ヤード以上となるコースでハンディキャップインデックスが4.0以下であることが必要となります。
予選(ステージ1とステージ2)の免除 (Exemption)
以下の条件を満たした選手はQシリーズの最初の2つのステージが免除されます。
LPGAツアーの指定トーナメント終了時点のポイントランクで101位から150位
2024年はウォールマートNWアーカンソーチャンピオンシップが指定トーナメントとなりました。
エプソンツアー(LPGA下部ツアー)のシーズン終了時点のポイントランクで11位から35位
エプソンツアーの賞金ランキングではなく、「レース・フォー・ザ・カード」というLPGAツアーの出場カード(出場資格)獲得のためのポイントレースのランキングが対象となっています。
ロレックス世界女子ゴルフランキングのトップ75
エントリー期限時点での世界ランキングでトップ75に入っている選手は最終ステージに参加することが可能です。
ただし、このカテゴリーでの出場枠は10名までとなっています。
世界女子アマチュアゴルフランキングで1位
2024年はNCAAナショナル・チャンピオンシップの結果を含めたランキングにおいて1位である必要があります。
LPGAツアーの指定されたトーナメント終了時点のポイントランキングで101位から150位
2024年はアニカ・ドライブン・バイ・ゲインブリッジが指定トーナメントで、エントリー期限後の開催となっています。
そのため、この出場資格でエントリーする選手は期限を過ぎていてもエントリーをすることが可能です。
ただし、カテゴリー1で出場資格を得ていながらも、それを行使しなかったLPGAプレイヤーは、この出場資格でエントリーすることはできません。
欧州女子ツアーの指定されたトーナメント終了時点の賞金ランキングの1位から10位
2024年は2024年はスペインオープン(アンダルシア・コスタ・デル・ソル・オープン・デ・エスパーニャ)が指定されていて、エントリー期限後の開催となっています。
この出場資格でのエントリーは、このトーナメントが終了した後で可能となります。
最終ステージ (FINAL-QUALIFYING TOURNAMENT)
この最終ステージでは、アマチュア選手はプロとしてのステータスを宣言した後でのみ参加できます。
また年齢にも制限があり、原則として18歳以上であることが必要とされます。
最終ステージは「上記の条件を満たしているステージ2を通過した選手」と世界ランキング、LPGAツアー、欧州女子ツアーでのランキングに基づいて「予選免除された選手」で行われます。
Qスクールはいつ行われるのか?
LPGA Qスクールの各ステージは通常、以下の時期に開催されます。
- ステージ1 (PRE-QUALIFYING TOURNAMENT): 通常、8月下旬に開催されます。2024年は8月22日から25日に開催されました。
- ステージ2 (QUALIFYING TOURNAMENT): 一般的に10月中旬から下旬に予定されています。2024年は10月15日から18日となっています。
- 最終ステージ (FINAL-QUALIFYING TOURNAMENT): 通常は11月下旬から12月上旬に開催されます。8ラウンドのプレーを行うため、2週間にわたって行われます。
どのような形式で行われるのか?
各ステージの競技する選手数と勝ち進める選手の数の目安は以下のとおりとなっています。
ステージ1 (PRE-QUALIFYING TOURNAMENT)
- 形式:4ラウンド(72ホール)・ストロークプレー・第3ラウンド終了後に予選カット
- 進出条件:上位100名程度がステージ2へ進出
ステージ2 (QUALIFYING TOURNAMENT)
- 形式:4ラウンド(72ホール)・ストロークプレー・予選カットなし
- 進出条件:上位45名程度が最終ステージへ進出
最終ステージ (FINAL-QUALIFYING TOURNAMENT)
- 形式:5ラウンド(90ホール)・ストロークプレー・第4ラウンド終了後に予選カット
- 進出条件:最終ラウンド終了時の上位45名程度に翌年のLPGAツアーの出場資格
獲得できる出場資格は?
Qシリーズ (Qスクール)を通じてツアーカードを取得したプレイヤーは、LPGAの優先順位リストの「カテゴリー14」と「カテゴリー15」に配置されます。
最終ステージでのトップ20は「カテゴリー14」、21位から45位の選手は「カテゴリー15」に入ることになります。
選手のシーズン中の成績に左右されますが、「カテゴリー14」は、シーズンの約60%のトーナメントに参加できると見込める資格となります。
このカテゴリー14は、エントリーの優先順位のリシャッフルの対象となっています。
リシャッフルとなるトーナメント終了時点で、シーズン中にポイントを稼いだ選手は、上の「カテゴリー13」に移動することになります。
そのカテゴリー13の中でも、より多くのポイントを稼いでいた選手が優先順位の上位にランクされることになり、出場できる機会が増えることになります。
出場資格の詳しい情報は以下の「【LPGAツアー】優先出場資格・出場権(プライオリティ・ランキング)の一覧」ページにまとめています。
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