54回目の開催となるシェブロンチャンピオンシップは2025年4月24日から4月27日に、テキサス州ザ・ウッドランズにあるカールトン・ウッズ・クラブのジャック・ニクラウス・シグネチャーコースで行われます。
シェブロンチャンピオンシップとは?
シェブロンチャンピオンシップは、LPGA (米国女子プロゴルフ協会)ツアーの5つのメジャートーナメントの一つです。
このトーナメントは、1972年に「コルゲート・ダイナ・ショア・ウィナーズ・サークル」として創設され、1983年にメジャートーナメントに昇格しています。
創設当初には、女子ゴルフ界で最高の賞金額を誇りました。賞金総額は当時の全米女子プロゴルフ選手権や全英女子オープンの倍以上となったため、規模の大きいトーナメントして名を広く知られることになりました。
シェブロンチャンピオンシップは、1983年以来、その年の1つ目のメジャートーナメントとして開催されてきています。
創設から2022年までは、カリフォルニア州のミッション・ヒルズ・カントリークラブで開催されてきましたが、2023年からテキサス州のザ・クラブ・アット・カールトン・ウッズのジャック・ニクラウス・シグニチャー・コースで行われています。
この開催コースの変更とともに、開催日程も変更となりました。
その背景には2019年のオーガスタナショナル女子アマチュアの創設があります。
オーガスタナショナル女子アマチュアの最終ラウンドは、アメリカの放送局であるNBCによって中継されていて、シェブロンチャンピオンシップの中継もNBCが担当しています。
中継の担当が同じであることに加えて、日程が重なることもあり、NBC側から開催日程の変更を打診され、最終的にテレビ中継の枠を確保する目的で開催日程を変更しています。
歴史
1972年から81年までの10年間は冠スポンサーをコルゲート・パーモリーブ(Colgate-Palmolive)で、その後、1982年から2014年まではナビスコとクラフトフーズがスポンサーとなっています。
2015年からは日本企業のANA(全日本空輸)がタイトルスポンサーとなりましたが、2021年にはシェブロン社との新しいスポンサー契約が発表され、現在のシェブロンチャンピオンシップの名称となっています。
トーナメント名の変遷は以下のとおりとなっています。
- コルゲート・ダイナ・ショア・ウィナーズ・サークル (1972–1980)
- コルゲート・ダイナ・ショア (1981)
- ナビスコ・ダイナ・ショア・インビテーショナル (1982)
- ナビスコ・ダイナ・ショア (1983–1999) *メジャーに昇格
- ナビスコ・チャンピオンシップ (2000–2001)
- クラフトナビスコ・チャンピオンシップ (2002–2014)
- ANAインスピレーション (2015–2021)
- シェブロンチャンピオンシップ (2022-)
大会側とシェブロン社との契約期間は6年のため、2027年までタイトルスポンサーとなる見込みです。
カールトン・ウッズ・クラブ(ジャック・ニクラウス・シグニチャーコース
)カールトン・ウッズ・クラブのジャック・ニクラウス・シグニチャーコースは2001年に正式にオープンています。
このコースは名称にもなっている「史上最高のゴルファー」の一人であると同時に「史上の最高のコースデザイナー」の一人であるジャック・ニクラウスによって設計されました。
コースは、自然の湖、池、森林、起伏のある地形を最大限に活かして設計されています。
コースの情報は以下のとおりとなっています。
使用されている芝の種類
- フェアウェイ:バミューダグラス
- ラフ:バミューダグラス
- グリーン:ベントグラス
コースの基本情報
- ジャック・ニクラウス・シグニチャーコースは7368ヤード・パー72
コースの特徴
- 広々としたティーグラウンドとランディングエリアで、すべてのスキルレベルのプレーヤーに対応するように設計されている。
- 自然の湖と池がコースレイアウトに組み込まれており、美しさと「リスクと報酬」という競技性を兼ね備える。
- 起伏に富んだグリーン、戦略的に配置されたウォーターハザードとバンカーがプレイヤーにとって脅威となる。
ハイライト
- 受賞歴のあるデザイン:2001年のオープン時に米国ゴルフダイジェスト誌から「テキサス州のベストニュー・プライベートコース」と「全米第3位のベストニュー・プライベートコース」に選ばれています。
- ジャック・ニクラウスのトップ18のコースデザイン:2014年にジャック・ニクラウスが自身のキャリアの中で「トップ18のコース設計」の一つに選んでいます。
- 記憶に残る体験:レベルの高いゴルファーのスキルを試す一方で、初心者にも楽しめるように設計されています。
歴代の優勝者・賞金総額・優勝賞金
2000年以降の歴代の優勝者と賞金総額、優勝賞金は以下の表のとおりとなっています。
年度 | 優勝者 | 賞金総額 | 優勝賞金 |
---|---|---|---|
2024 | ネリー・コルダ | $7,900,000 | $1,200,000 |
2023 | リリア・ヴ | $5,100,000 | $765,000 |
2022 | ジェニファー・カップチョ | $5,000,000 | $750,000 |
2021 | パティ・タバタナキット | $3,100,000 | $465,000 |
2020 | ミリム・リー | $3,100,000 | $465,000 |
2019 | コ・ジンヨン | $3,000,000 | $450,000 |
2018 | ペルニラ・リンドベリ | $2,800,000 | $420,000 |
2017 | ユ・ソヨン | $2,700,000 | $405,000 |
2016 | リディア・コ | $2,600,000 | $390,000 |
2015 | ブリタニー・リンシコム | $2,500,000 | $375,000 |
2014 | レクシー・トンプソン | $2,000,000 | $300,000 |
2013 | パク・インビ | $2,000,000 | $300,000 |
2012 | ユ・ソンヨン | $2,000,000 | $300,000 |
2011 | ステイシー・ルイス | $2,000,000 | $300,000 |
2010 | ヤニ・ツェン | $2,000,000 | $300,000 |
2009 | ブリタニー・リンシコム | $2,000,000 | $300,000 |
2008 | ロレーナ・オチョア | $2,000,000 | $300,000 |
2007 | モーガン・プレッセル | $2,000,000 | $300,000 |
2006 | カリー・ウェブ | $1,800,000 | $270,000 |
2005 | アニカ・ソレンスタム | $1,800,000 | $270,000 |
2004 | グレース朴 | $1,600,000 | $240,000 |
2003 | パトリシア・ムニエ・ルブーク | $1,600,000 | $240,000 |
2002 | アニカ・ソレンスタム | $1,500,000 | $225,000 |
2001 | アニカ・ソレンスタム | $1,500,000 | $225,000 |
2000 | カリー・ウェブ | $1,250,000 | $187,500 |
2025年大会の賞金配分・ポイント配分
以下は2024年大会の賞金配分とCMEグローブ・ポイント配分になります。2025年大会の情報が確認でき次第、更新する予定です。
R | Prize | Pts | R | Prize | Pts |
---|---|---|---|---|---|
1 | $1,200,000 | 650 | 16 | $99,514 | 68.9 |
2 | $663,382 | 416 | 17 | $94,433 | 66.3 |
3 | $481,237 | 299 | 18 | $90,073 | 63.7 |
4 | $372,274 | 234 | 19 | $86,442 | 61.1 |
5 | $299,640 | 188.5 | 20 | $83,534 | 58.5 |
6 | $245,159 | 156 | 21 | $80,632 | 55.9 |
7 | $205,207 | 130 | 22 | $77,723 | 53.3 |
8 | $179,785 | 117 | 23 | $74,822 | 50.7 |
9 | $161,625 | 104 | 24 | $71,913 | 48.1 |
10 | $147,095 | 97.5 | 25 | $69,372 | 45.5 |
11 | $136,196 | 91 | 26 | $66,831 | 42.9 |
12 | $127,116 | 84.5 | 27 | $64,283 | 40.3 |
13 | $119,125 | 78 | 28 | $61,743 | 37.7 |
14 | $111,864 | 74.1 | 29 | $59,202 | 35.1 |
15 | $105,325 | 71.5 | 30 | $57,022 | 32.5 |
出場資格の一覧
メジャートーナメントのため、LPGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。
ツアーのプライオリティリストとは異なる独自の基準と優先順位に従い出場権が与えられます。
シェブロンチャンピオンシップの出場資格は以下のとおりとなっています。
- シェブロンチャンピオンシップの歴代優勝者
- 過去5年間の全米女子オープン、全米女子プロゴルフ選手権、全英女子オープン、エビアン選手権の優勝者
- 2022年シェブロンチャンピオンシップから2025年大会直前の週までに開催されたLPGAツアー公式トーナメントの優勝者
- 前年のシェブロンチャンピオンシップでトップ10に入った全選手
- 前年のLPGAツアーシーズン終了時のCMEグローブポイントランキングのトップ80に入った選手
- 開催3週前の女子世界ゴルフランキングトップ40に入った選手
- 前年のLET(ヨーロピアン女子ツアー)、JLPGA(日本女子ツアー)、KLPGA(韓国女子ツアー)の賞金ランキング上位2名
- 医療・出産による延長措置の対象選手
- アマチュア選手の特別枠
- スポンサーによる招待枠
- 今年のLPGAツアー「レース・トゥCMEグローブ」の上位選手
出場資格についての詳しい情報は「シェブロンチャンピオンシップ2025の出場資格と有資格者」のページにまとめています。
出場予定選手
出場予定選手は情報が確認でき次第、追加していく予定となっています。以下は出場権を有している選手の一覧で、エントリーをしているわけではありません。
- 竹田麗央
- 稲見萌寧
- 勝みなみ
- 笹生優花
- 畑岡奈紗
- 古江彩佳
- アシュリー・ブハイ
- アタヤ・ティティクル
- アニカ・ソレンスタム
- アリセン・コープス
- アリー・ユーイング
- アレクサ・パノ
- アンドレア・リー
- アンナ・ノルドクビスト
- イエリミ・ノー
- イム・ジンヒ
- イン・ルオニン
- エイミー・ヤン
- エスター・ヘンゼライト
- エリザベス・ゾコル
- エンゼル・イン
- カリー・ウェブ
- カルロタ・シガンダ
- キム・アリム
- キム・セヨン
- ギャビー・ロペス
- グレース・キム
- グレース朴
- コ・ジンヨン
- ジ・ウンヒ
- ジェニファー・カップチョ
- ジェマ・ドライブラ
- シャイアン・ナイト
- ジョディ・シャドフ
- ステイシー・ルイス
- セリーヌ・ブティエ
- ソフィア・ポポフ
- チャネッテ・ワンナーセン
- チャーリー・ハル
- チョン・インジ
- ネリー・コルダ
- パク・インビ
- パジャレー・アナナルカルン
- パティ・タバタナキット
- パトリシア・ムニエ・ルブーク
- ハナ・グリーン
- ブリタニー・リンシコム
- ブルック・ヘンダーソン
- ヘアラン・リュ
- ベイリー・ターディ
- ペルニラ・リンドベリ
- ポーラ・レト
- マリーナ・アレックス
- マーヤ・スターク
- ミンジ・リー
- メーガン・カン
- モリヤ・ジュタヌガーン
- モーガン・プレッセル
- ヤニ・ツェン
- ユ・ソヨン
- ユ・ソンヨン
- リゼット・サラス
- リディア・コ
- リネア・ストロム
- リュ・ヘラン
- リリア・ヴ
- リン・グラント
- レオナ・マグワイア
- レクシー・トンプソン
- ロレーナ・オチョア
- ローズ・ジャン
- ローレン・コフリン
- 金孝周
出場権を有する選手についての詳しい情報は「シェブロンチャンピオンシップ2025の出場資格と有資格者」のページにまとめています。
テレビ放送・ネット配信
シェブロンチャンピオンシップは例年、『WOWOW』で中継されています。他の地上波、BS放送などでの中継は行われていません。
WOWOWを視聴するにはBSを受信できるアンテナに加えて、有料契約を結ぶ必要があります。
また、『WOWOWオンデマンド』ではネット環境があれば、ライブ視聴することが可能となります。これも有料の契約が必要となります。
以下の情報は2024年の放送の日時となります。2025年の情報が確認でき次第、情報を差し替える予定です。
- 第1ラウンド:4/18(木) 23:00-
- 第2ラウンド:4/19(金) 23:00-
- 第3ラウンド:4/21(日) 03:00-
- 最終ラウンド:4/22(月) 03:00-
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