アーノルド・パーマー・インビテーショナル2025は、3月6日から3月9日にわたり、フロリダ州ベイヒルにあるベイヒル・クラブ&ロッジで行われます。
アーノルド・パーマー・インビテーショナルとは?
アーノルド・パーマー・インビテーショナルは、PGAツアーの中でも最も権威のあるトーナメントの一つで、毎年フロリダ州オーランドにあるアーノルド・パーマーのベイヒルクラブ&ロッジで開催されます。
歴史・設立者・運営
アーノルド・パーマー・インビテーショナルのルーツは古く、1966年にフロリダ・シトラス・オープンとして始まりました。
ゴルフ界で最も著名な人物の一人であるアーノルド・パーマーが、1974年にベイヒルクラブ&ロッジを購入しました。
彼の素晴らしい遺産とゴルフへの貢献を称えて、2007年にトーナメントの名称が正式にアーノルド・パーマー・インビテーショナルとなりました。
トーナメントは元々、PGAツアーのフロリダスイングの一環として設立されました。
しかし、アーノルド・パーマーがベイヒルを購入し、自身の名前を冠することで、今日の認知度と重要性を持つイベントに変貌させました。
トーナメントはPGAツアーによって運営されていますが、アーノルド・パーマーの家族とチームが深く関与しており、イベントがアーノルド・パーマーの価値観と精神を反映するようにしています。
アーノルド&ウィニー・パーマー財団は、イベントに関連する慈善活動において重要な役割を果たしています。
- アーノルド・パーマー・インビテーショナル (2007-現在)
- ベイヒル・インビテーショナル (1996-2006)
- ネスレ・インビテーショナル (1989-1995)
- ハーツ・ベイヒル・クラシック (1985-1988)
- ベイヒル・クラシック (1980-1984)
- ベイヒル・シトラス・クラシック (1979)
- フロリダ・シトラス・オープン (1972-1978)
- フロリダ・シトラス・インビテーショナル (1970/1971)
- フロリダ・シトラス・オープン・インビテーショナル (1966-1969)
特徴
アーノルド・パーマー・インビテーショナルの最も特徴的な点は、アーノルド・パーマーの遺産との強い結びつきです。
トーナメントのすべての側面、場所からスポーツマンシップと慈善活動の強調まで、彼の価値観を反映しています。
ベイヒルの挑戦的なコースと、世界のトッププレーヤーを招待する限定的なフィールドが、その権威を高めています。
- 赤いカーディガンセーター:トーナメントの優勝者は、賞金だけでなく、赤いカーディガンセーターも受け取ります。これはパーマーの象徴的なスタイルを称えたもので、この伝統はマスターズのグリーンジャケットのように、トーナメントの勝利の象徴となっています。
- シグニチャー・イベント:2024年からシグニチャー・イベントのひとつとなっています。それ以前からもアーノルド・パーマーの功績を称えるために、PGAツアーにおいて格の高いトーナメントとされてきました。
- 予選カット:36ホール後に行われ、上位50名(タイを含む)または首位から10打差以内の選手が土曜日と日曜日の最終2ラウンドに進みます。
- フルフィールドの人数:PGAツアーイベント(最大156人)よりも少なく80から70名程度となっています。出場資格が限定的で、優秀なゴルファーのみを招待する限定フィールドです。
優勝の特典
シグニチャーイベントの中でもジェネシス・インビテーショナル、アーノルド・パーマー・インビテーショナル、ザ・メモリアル・トーナメントは優勝者により大きい特典があります。
これはそれぞれのホストであるタイガー・ウッズ、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウスのゴルフ界への貢献と功績を称えるための、PGAツアーによる待遇でもあります。
さらに、このことによりトーナメントの格を高め、トッププレイヤーの出場を促進しています。
優勝者には以下のような特典があります。
- PGAツアーの3年間のフルシード権(通常のトーナメントの優勝は2年)
- ザ・アメリカン・エキスプレスの3年間の出場権
- ザ・プレイヤーズ・チャンピオンシップの3年間の出場権
- チャールズ・シュワブ・チャレンジの3年間の出場権
- 賞金総額の設定が高い上に、優勝者への配分が総額の20%(通常は18%)
- フェデックスカップ(FedExCup)ポイントは700ポイントと通常(500ポイント)より高い設定
ベイヒル・クラブ&ロッジ(ホストコース)
ベイヒルクラブ&ロッジは、フロリダ州オーランドにある名門ゴルフリゾートです。
ゴルフ界での象徴的な地位とスポーツの偉大な伝説を持つ一人であるアーノルド・パーマーが購入したコースで、本人との深い関わりを持っています。
歴史・設立・運営
ベイヒル・クラブ&ロッジの歴史、設立者、運営者、そして設計者に関する情報です。
- 歴史:1961年にオープンし、特にアーノルド・パーマーが1974年に購入したことによる関わりから、その名声を高めてきました。
- 設立者:クラブは元々、フロリダの著名な実業家であるP.フィリップス博士によって開発されました。彼はベイヒルをエリートのためのプライベートリトリートとして構想し設立しています。
- 運営者:アーノルド・パーマーの家族と経営会社がベイヒルクラブ&ロッジを運営しています。
- 設計者:元々の設計は、20世紀の最も尊敬されるゴルフコース建築家の一人であるディック・ウィルソン氏によるものでした。その後、アーノルド・パーマー自身がレイアウトに大幅な変更を加え、挑戦的で美しいコースとしての評判を確固なものとしました。
コースの基本情報・特徴
ベイヒル・クラブ&ロッジの基本情報・特徴です。
- 特徴:ゴルファーのゲームのすべての側面を試すレイアウトで知られています。レイクバトラー(湖)がいくつかのホールを囲み、景観の美しさと難易度を加えています。ウォータハザードが絡むホールが多く、ショットの正確さを問われるコースでもあります。
- コースレイアウト:パー72・約7,400ヤード(チャンピオンシップティー)のレイアウトとなっています。距離の長いパー4、戦略性の問われるパー5、挑戦的なパー3の組み合わせで構成されています。フィニッシングストレッチ(16、17、18番ホール)はゴルフで最も難しい上がり3ホールの一つと評され、トーナメントの勝敗を左右しています。
- コースの変更:アーノルド・パーマーは取得後、プロのプレーの進化に合わせて「コースを延長」し、戦略的な複雑さを増すために「バンカーとウォーターハザードを再設計」し、トーナメントの設定に柔軟性を持たせるために「新しいティーを追加」しました。
- コースレコード:2014年の同大会でアダム・スコットが記録した「62」がコースレコードとなっています。
- 芝の種類:フェアウェイとグリーンはフロリダの気候に適したバミューダグラスが主に使用されています。グリーンは滑らかさと速さで知られているティフイーグルバミューダとなっています。
歴代の優勝者・優勝賞金
2000年以降のアーノルド・パーマー・インビテーショナルの歴代の優勝者と優勝賞金は以下のとおりとなっています。
- 2024:スコッティ・シェフラー($4,000,000)
- 2023:カート・キタヤマ($3,600,000)
- 2022:スコッティ・シェフラー($2,160,000)
- 2021:ブライソン・デシャンボー($1,674,000)
- 2020:ティレル・ハットン($1,674,000)
- 2019:フランチェスコ・モリナリ($1,638,000)
- 2018:ローリー・マキロイ($1,602,000)
- 2017:マーク・リーシュマン($1,566,000)
- 2016:ジェイソン・デイ($1,134,000)
- 2015:マット・エブリー($1,134,000)
- 2014:マット・エブリー($1,116,000)
- 2013:タイガー・ウッズ($1,116,000)
- 2012:タイガー・ウッズ($1,080,000)
- 2011:マーティン・レアード($1,080,000)
- 2010:アーニー・エルス($1,080,000)
- 2009:タイガー・ウッズ($1,080,000)
- 2008:タイガー・ウッズ($1,044,000)
- 2007:ビジェイ・シン($990,000)
- 2006:ロッド・パンプリング($990,000)
- 2005:ケニー・ペリー($900,000)
- 2004:チャド・キャンベル($900,000)
- 2003:タイガー・ウッズ($810,000)
- 2002:タイガー・ウッズ($720,000)
- 2001:タイガー・ウッズ($630,000)
- 2000:タイガー・ウッズ($540,000)
2025年大会の賞金配分・ポイント配分
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。
2024年は賞金総額2000万ドル、優勝賞金400万ドル、フェデックスカップ(FedExCup)ポイントが700ポイントの設定になっていました。
2024年大会の賞金配分とポイント配分は以下のとおりとなっています。
POS | PRIZE | PTS | POS | PRIZE | PTS |
---|---|---|---|---|---|
1 | $4,000,000 | 700 | 16 | $349,000 | 120 |
2 | $2,200,000 | 400 | 17 | $329,000 | 115 |
3 | $1,400,000 | 350 | 18 | $309,000 | 110 |
4 | $1,000,000 | 325 | 19 | $289,000 | 105 |
5 | $840,000 | 300 | 20 | $269,000 | 100 |
6 | $760,000 | 275 | 21 | $250,000 | 95 |
7 | $700,000 | 250 | 22 | $233,000 | 90 |
8 | $646,000 | 225 | 23 | $216,000 | 85 |
9 | $600,000 | 200 | 24 | $200,000 | 80 |
10 | $556,000 | 175 | 25 | $184,000 | 75 |
11 | $514,000 | 165 | 26 | $168,000 | 70 |
12 | $472,000 | 155 | 27 | $161,000 | 65 |
13 | $430,000 | 145 | 28 | $154,000 | 60 |
14 | $389,000 | 135 | 29 | $147,000 | 55 |
15 | $369,000 | 125 | 30 | $140,000 | 50 |
出場資格の一覧
メジャートーナメント/シグニチャー・イベントには、PGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。
PGAツアーの定めるプライオリティリストとは異なる独自の基準と優先順位に従い出場権が与えられます。
アーノルド・パーマー・インビテーショナルの出場資格は以下のとおりとなっています。
- 前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50プレイヤー
- 「Aonネクスト・トップ10」出場権を有していない選手の中で、イベント前週のトーナメント(コグニザントクラシック)終了時点の「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」ので上位10名
- 「AONスイング5」出場権を有していない選手の中で、イベント前のフルフィールド・イベント(メキシコ・オープン、コグニザントクラシック)で最も多くのフェデックスカップポイントを獲得した上位5名
- 現在のシーズンでフルポイントイベント(500ポイント以上)の公式トーナメント優勝者
- トーナメント週の月曜日(2025年2月10日)時点で公式世界ゴルフランキングのトップ30に入っているPGAツアーメンバー
- PGAツアーメンバーに限定された4つのスポンサー招待
- ディフェンディング・チャンピオンの招待(必要な場合のみ)
以上の項目でフルフィールドに達しない場合は、以下の条件からも選手が招待されます。
- 免除されたPGAツアーメンバー(「Qスクールカテゴリおよびそれ以上」として定義される)
- 現在のシーズンのフェデックスカップ・ポイントリストのトップ125に入っているPGAツアーメンバーおよびスペシャル・テンポラリー・メンバー(特別暫定メンバー)
- 公式世界ゴルフランキングのトップ50に入っているPGAツアーメンバー
- マイノリティ背景を代表するゴルファーに与えられるチャーリー・シフォードを称えるトーナメントホスト免除。このプレイヤーはアマチュアまたはプロとして参加でき、PGAツアーメンバーである必要はありません。
シグニチャーイベントについては以下のページに詳細にまとめています。
出場予定選手
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは出場資格を有している選手の名前を記載しておきます。出場のコミットメントをしているわけではないことにご注意ください。
2024年のフルフィールドは69名でした。
以下は、前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50のカテゴリーで出場資格を有している選手です。
- スコッティ・シェフラー(1)
- コリン・モリカワ(2)
- サヒス・ティーガラ(3)
- ラッセル・ヘンリー(4)
- ザンダー・シャウフェレ(4)
- アダム・スコット(4)
- イム・ソンジェ(7)
- ウィンダム・クラーク(8)
- シェイン・ローリー(9)
- 松山 英樹(9)
- ローリー・マキロイ(9)
- サム・バーンズ(12)
- ビクトル・ホブラン(12)
- テイラー・ペンドリッシュ(14)
- ジャスティン・トーマス(14)
- ルズヴィ・アベリ(16)
- パトリック・カントレー (17)
- ロバート・マッキンタイア(17)
- マチュー・パボン(17)
- トミー・フリートウッド(20)
- アン・ビョンフン(21)
- キーガン・ブラッドリー(21)
- トニー・フィナウ(23)
- ビリー・ホーシェル(23)
- アーロン・ライ(23)
- アクシャイ・バティア(26)
- クリス・カーク(27)
- ゼップ・シュトラカ(27)
- クリスチャン・ベザイデンハウト(29)
- トム・ホゲ(29)
- ブライアン・ハーマン(31)
- キム・シウ(32)
- ジェイソン・デイ(33)
- デイヴィス・トンプソン(34)
- デニー・マッカーシー(35)
- キャメロン・デイヴィス(36)
- アレックス・ノレン(37)
- ウィル・ザラトリス(38)
- コリー・コナーズ(39)
- マシュー・フィッツパトリック(40)
- J.T.ポストン(41)
- トーマス・デトリ(42)
- スティーブン・イーガー(43)
- キャメロン・ヤング(44)
- オースティン・エクロート(45)
- マックス・ホーマ(46)
- アダム・ハドウィン(47)
- マック・グレイサーマン(48)
- ニック・ダンラップ(49)
- エリック・コール(50)
テレビ放送・ネット配信
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。
2024年大会のテレビ放送とネット配信の媒体と放送・配信日時は以下のとおりとなっていました。
- テレビ地上波:なし
- テレビBS/CS:BSJapnext、ゴルフネットワーク
- ネット配信:U-NEXT、ゴルフネットワークプラス
BSJapnext (BS 263ch)
- 2024.3.10(日)6:00〜8:30
- 2024.3.11(月)5:00〜7:30