トラベラーズ・チャンピオンシップ2025は、6月19日から6月22日にわたり、コネチカット州クロムウェルにあるTPCリバーハイランズで行われます。
トラベラーズ・チャンピオンシップとは?
トラベラーズ・チャンピオンシップの概要です。
歴史・設立・運営
このイベントは毎年、コネチカット州クロムウェルのTPCリバー・ハイランズで開催されています。
クロムウェルはコネチカット州の州都であるハートフォードの郊外にある都市です。
- 歴史:トラベラーズ・チャンピオンシップは、1952年にインシュランス・シティ・オープンとして設立されたPGAツアーのプロゴルフトーナメントです。年々進化し、さまざまなタイトルスポンサーを経て、2007年にトラベラーズ・チャンピオンシップとなりました。
- 設立者:このトーナメントは、グレーター・ハートフォード・コミュニティ財団によって設立され、慈善活動のための資金を集めることを目的としていました。設立以来、さまざまな慈善団体のために数百万ドルを集めてきました。
- 運営者:トラベラーズ・チャンピオンシップは、PGAツアーおよび2007年にタイトルスポンサーとなったトラベラーズ・カンパニーズ社と提携して、グレーター・ハートフォード・コミュニティ財団によって運営されています。トラベラーズは大手保険会社です。
トーナメント名は以下のような変遷を経ています。
- トラベラーズ・チャンピオンシップ (2007-2024)
- ビュイック・チャンピオンシップ (2004-2006)
- グレーター・ハートフォード・オープン (2003)
- キャノン・グレーター・ハートフォード・オープン (1989-2002)
- キャノン・サミー・デイビスJr – グレーター・ハートフォード・オープン (1985-1988)
- サミー・デイビスJr – グレーター・ハートフォード・オープン (1973-1984)
- グレーター・ハートフォード・オープン・インビテーショナル (1967-1972)
- インシュランス・シティ・オープン・インビテーショナル (1957-1966)
- インシュランス・シティ・オープン (1952-1956)
特徴・特色
- 特徴:トラベラーズ・チャンピオンシップの重要な特徴は、ファンに優しい雰囲気です。このイベントは慈善活動でも名を知られており、ファンはトップクラスのゴルフを見るだけでなく、さまざまな家族向けのアクティビティや慈善関連のイベントにも参加することが可能です。
- 観客動員:PGAツアーの中でWMフェニックスオープンに次ぐ2番目の観客の多さで知られています。2011年には24万人以上、2002年には40万人近くの動員を記録しています。トラベラーズ・チャンピオンシップの名称になってからは、2017年の29万人が最多となっています。
- カットのルール:通常、PGAツアーでは36ホール(最初の2ラウンド)終了後に、トップ65位以内のプレイヤー(タイを含む)にカットされますが、トラベラーズ・チャンピオンシップではカットがありません。
- フルフィールドの人数:通常のトーナメントでは約156人のフルフィールドとなります。しかし、シグニチャー・イベントであるトラベラーズ・チャンピオンシップは70名から80名程度に限定されています。
TPCリバーハイランズ(ホストコース)
TPCリバーハイランズの概要です。
2.1 歴史・設立・運営
- 歴史:
TPCリバー・ハイランズは、コネチカット州クロムウェルにあるプライベートゴルフクラブです。このクラブは1928年にミドルタウン・ゴルフクラブとしてオープンし、1934年ににエッジウッド・カントリークラブとなりました。1984年にPGAツアーによって買収され、TPCリバー・ハイランズに改装されました。それ以来、トラベラーズ・チャンピオンシップの開催地となっています。 - 設立者:
元々のゴルフコースは、地元のビジネスマンによってミドルタウン・ゴルフクラブとして設立されました。TPCリバー・ハイランズへの変革は、PGAツアーのイニシアチブであり、トーナメント・プレイヤーズ・クラブ(TPC)ネットワークの一部となりました。 - 運営者:
このコースは、アメリカ全土の他の有名なトーナメント対応の会場を含むTPCネットワークの一部として、PGAツアーによって運営されています。Greater Hartford Community Foundation
2.2 基本情報・特色
TPCリバーハイランズの基本情報・特色です。
- 設計者:元々のコースはロバート・”レッド”・F・ミッチェルによって設計され、TPCリバー・ハイランズに改装された際には、1982年に著名な建築家ピート・ダイによって再設計されました。1989年には、ボビー・ウィードとPGAツアーのプレイヤーであるハワード・トゥイッティとロジャー・マルトビーによってさらに改良されました。
- 特徴:TPCリバー・ハイランズは、挑戦的でありながら公正なレイアウトで知られています。最も目立つ特徴は、プロゴルフの中でも最も劇的なフィニッシングストレッチの一つとされる15番から18番ホールの4ホールです。15番と17番ホールにはウォーターハザードがあり、チャレンジングな終盤となります。
- コースレイアウト:コースはパー70のレイアウトで、チャンピオンシップティーから6,841ヤードに及びます。戦略的なデザインで知られており、起伏のあるグリーン、ウォーターハザード、巧みにバンカーが配置され、ショットの精度が求められます。
- コースの改修:1989年に、プロフェッショナルとアマチュアの両方にとってプレイしやすくするため、コースは大規模な改修を行っています。ボビー・ウィードとPGAツアーのプレイヤーであるロジャー・マルトビーとハワード・トゥイッティが再設計を主導しました。
- コースレコード:TPCリバー・ハイランズのコースレコードは、2016年のトラベラーズ・チャンピオンシップの最終ラウンドでジム・フューリクが記録した58です。このスコアは同時にPGAツアーイベント史上最低スコアの「58」となっています。
- 芝の種類:グリーンは滑らかなパッティング面で知られるベントグラスですが、ポアナ芝が混ざります。フェアウェイとティーもベントグラスとポアナ芝の混合となっています。
歴代の優勝者・優勝賞金
2000年以降のトラベラーズ・チャンピオンシップの歴代の優勝者と優勝賞金は以下のとおりとなっています。
- 2024: スコッティ・シェフラー ($3,600,000)
- 2023: キーガン・ブラッドリー ($3,600,000)
- 2022: ザンダー・シャウフェレ ($1,494,000)
- 2021: ハリス・イングリッシュ ($1,332,000)
- 2020: ダスティン・ジョンソン ($1,332,000)
- 2019: チェズ・リアビ ($1,296,000)
- 2018: ババ・ワトソン ($1,260,000)
- 2017: ジョーダン・スピース ($1,224,000)
- 2016: ラッセル・ノックス ($1,188,000)
- 2015: ババ・ワトソン ($1,152,000)
- 2014: ケビン・ストリールマン ($1,116,000)
- 2013: ケン・デューク ($1,098,000)
- 2012: マーク・リーシュマン ($1,080,000)
- 2011: フレディ・ヤコブセン ($1,080,000)
- 2010: ババ・ワトソン ($1,080,000)
- 2009: ケニー・ペリー ($1,080,000)
- 2008: スチュワート・シンク ($1,080,000)
- 2007: ハンター・メイハン ($1,080,000)
- 2006: J.J.ヘンリー ($792,000)
- 2005: ブラッド・ファクソン ($774,000)
- 2004: ウッディ・オースティン ($756,000)
- 2003: ピーター・ヤコブセン ($720,000)
- 2002: フィル・ミケルソン ($720,000)
- 2001: フィル・ミケルソン ($558,000)
- 2000: ノタ・ビゲイ3世 ($504,000)
2025年大会の賞金配分・ポイント配分
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。
2024年大会は賞金総額2000万ドル、優勝賞金360万ドル、フェデックスカップ(FedExCup)ポイントは700ポイントの設定になっていました。
2024年大会の賞金配分とポイント配分は以下のとおりとなっています。
POS | PRIZE | PTS | POS | PRIZE | PTS |
---|---|---|---|---|---|
1 | $3,600,000 | 700 | 16 | $340,000 | 120 |
2 | $2,160,000 | 400 | 17 | $320,000 | 115 |
3 | $1,360,000 | 350 | 18 | $300,000 | 110 |
4 | $960,000 | 325 | 19 | $280,000 | 105 |
5 | $800,000 | 300 | 20 | $260,000 | 100 |
6 | $720,000 | 275 | 21 | $240,500 | 95 |
7 | $670,000 | 250 | 22 | $223,500 | 90 |
8 | $620,000 | 225 | 23 | $207,500 | 85 |
9 | $580,000 | 200 | 24 | $191,500 | 80 |
10 | $540,000 | 175 | 25 | $175,500 | 75 |
11 | $500,000 | 165 | 26 | $159,500 | 70 |
12 | $460,000 | 155 | 27 | $153,000 | 65 |
13 | $420,000 | 145 | 28 | $147,000 | 60 |
14 | $380,000 | 135 | 29 | $141,000 | 55 |
15 | $360,000 | 125 | 30 | $135,000 | 50 |
出場資格の一覧
メジャートーナメント/シグニチャー・イベントには、PGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。
PGAツアーの定めるプライオリティリストとは異なる独自の基準と優先順位に従い出場権が与えられます。
トラベラーズ・チャンピオンシップの出場資格は以下のとおりとなっています。
- 前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50プレイヤー
- 「Aonネクスト・トップ10」出場権を有していない選手の中で、イベント前週のトーナメント(全米オープン)終了時点の「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」ので上位10名
- 「AONスイング5」出場権を有していない選手の中で、イベント前のフルフィールド・イベント(マートルビーチ・クラシック、チャールズ・シュワブ・チャレンジ、RBCカナディアンオープン)で最も多くのフェデックスカップポイントを獲得した上位5名
- 現在のシーズンでフルポイントイベント(500ポイント以上)の公式トーナメント優勝者
- トーナメント週の月曜日(2025年2月10日)時点で公式世界ゴルフランキングのトップ30に入っているPGAツアーメンバー
- PGAツアーメンバーに限定された4つのスポンサー招待
- ディフェンディング・チャンピオンの招待(必要な場合のみ)
以上の項目でフルフィールドに達しない場合は、以下の条件からも選手が招待されます。
- 免除されたPGAツアーメンバー(「Qスクールカテゴリおよびそれ以上」として定義される)
- 現在のシーズンのフェデックスカップ・ポイントリストのトップ125に入っているPGAツアーメンバーおよびスペシャル・テンポラリー・メンバー(特別暫定メンバー)
- 公式世界ゴルフランキングのトップ50に入っているPGAツアーメンバー
- マイノリティ背景を代表するゴルファーに与えられるチャーリー・シフォードを称えるトーナメントホスト免除。このプレイヤーはアマチュアまたはプロとして参加でき、PGAツアーメンバーである必要はありません。
シグニチャーイベントについては以下のページに詳細にまとめています。
【PGAツアー】シグニチャー・イベント(Signature Event)とは?
出場予定選手
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは出場資格を有している選手の名前を記載しておきます。出場のコミットメントをしているわけではないことにご注意ください。
トラベラーズ・チャンピオンシップのフルフィールドは70名から80名程度の間になります。
以下は、前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50のカテゴリーで出場資格を有している選手です。
- スコッティ・シェフラー(1)
- コリン・モリカワ(2)
- サヒス・ティーガラ(3)
- ラッセル・ヘンリー(4)
- ザンダー・シャウフェレ(4)
- アダム・スコット(4)
- イム・ソンジェ(7)
- ウィンダム・クラーク(8)
- シェイン・ローリー(9)
- 松山 英樹(9)
- ローリー・マキロイ(9)
- サム・バーンズ(12)
- ビクトル・ホブラン(12)
- テイラー・ペンドリッシュ(14)
- ジャスティン・トーマス(14)
- ルズヴィ・アベリ(16)
- パトリック・カントレー (17)
- ロバート・マッキンタイア(17)
- マチュー・パボン(17)
- トミー・フリートウッド(20)
- アン・ビョンフン(21)
- キーガン・ブラッドリー(21)
- トニー・フィナウ(23)
- ビリー・ホーシェル(23)
- アーロン・ライ(23)
- アクシャイ・バティア(26)
- クリス・カーク(27)
- ゼップ・シュトラカ(27)
- クリスチャン・ベザイデンハウト(29)
- トム・ホゲ(29)
- ブライアン・ハーマン(31)
- キム・シウ(32)
- ジェイソン・デイ(33)
- デイヴィス・トンプソン(34)
- デニー・マッカーシー(35)
- キャメロン・デイヴィス(36)
- アレックス・ノレン(37)
- ウィル・ザラトリス(38)
- コリー・コナーズ(39)
- マシュー・フィッツパトリック(40)
- J.T.ポストン(41)
- トーマス・デトリ(42)
- スティーブン・イーガー(43)
- キャメロン・ヤング(44)
- オースティン・エクロート(45)
- マックス・ホーマ(46)
- アダム・ハドウィン(47)
- マック・グレイサーマン(48)
- ニック・ダンラップ(49)
- エリック・コール(50)
テレビ放送・ネット配信
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。
2024年大会のテレビ放送とネット配信の媒体と放送・配信日時は以下のとおりとなっていました。
テレビ放送
BSJapanext (BS 263ch)
- 第3ラウンド: 6月23日(日)5:00-7:30(生中継)
- 第4ラウンド: 6月24日(月)5:00-7:30(生中継)
ゴルフネットワーク(CS/CATV)
ゴルフネットワークは全ラウンドを生中継しました。
- 第1ラウンド: 6月21日(金)
- 第2ラウンド: 6月22日(土)
- 第3ラウンド: 6月23日(日)
- 第4ラウンド: 6月24日(月)
ネット配信
ゴルフネットワーク・プラスとU-NEXTで全ラウンドがライブ配信されました。
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