ワールドシリーズ終了翌日からMLBの移籍市場はオープンします。
その2024年シーズンオフから2025年にかけての有力なトレード候補について、MLBの移籍情報サイトであるMLB Trade Rumorsが35名の選手をリストアップしています。
MLB Trade Rumorがランキングした35名の選手は以下のとおりとなっています。
- ギャレット・クロシェ(左投手/ホワイトソックス)
- ライアン・ヘルズリー(右投手/カージナルス)
- エリック・フェッデ(右投手/カージナルス)
- デビン・ウィリアムズ(右投手/ブルワーズ)
- ヤンディ・ディアス(一塁手/レイズ)
- ヘスス・ルサルド(左投手/マーリンズ)
- ピート・フェアバンクス(右投手/レイズ)
- ジョシュ・ネイラー(一塁手/ガーディアンズ)
- アーロン・シバル(右投手/ブルワーズ)
- ノーラン・アレナド(三塁手/カージナルス)
- ソニー・グレイ(右投手/カージナルス)
- ウィルソン・コントレラス(捕手/カージナルス)
- ホルヘ・ソレア(指名打者/ブレーブス)
- ライアン・プレスリー(右投手/アストロズ)
- クリスチャン・バスケス(捕手/ツインズ)
- クリス・パダック(右投手/ツインズ)
- ルイス・アラエス(二塁手/パドレス)
- マイク・ヤストレムスキー(外野手/ジャイアンツ)
- デビッド・ベドナー(右投手/パイレーツ)
- ブレンダン・ドノバン(内野手・外野手/カージナルス)
- ノーラン・ゴーマン(二塁手/カージナルス)
- ウィリアー・アブレウ(外野手/レッドソックス)
- レオディ・タベラス(外野手/レンジャーズ)
- ネイサン・ロウ(一塁手/レンジャーズ)
- チャス・マコーミック(外野手/アストロズ)
- ブレット・ベイティ(三塁手/メッツ)
- エウヘニオ・スアレス(三塁手/ダイヤモンドバックス)
- レーン・トーマス(外野手/ガーディアンズ)
- セドリック・マリンズ(外野手/オリオールズ)
- ライアン・マウントキャッスル(一塁手/オリオールズ)
- ブレント・ルーカー(外野手・指名打者/アスレチックス)
- コディ・ベリンジャー(外野手・一塁手/カブス)
- ジョーダン・モンゴメリー(左投手/ダイヤモンドバックス)
- ルイス・ロバート・ジュニア(外野手/ホワイトソックス)
- ボー・ビシェット(遊撃手/ブルージェイズ)
この2024年から2025年にかけてのシーズンオフの流れを大きく左右する各チームの方針が明らかにされています。それは以下のとおりとなっています。
- カージナルスはファームを充実させる事実上の「再建モード」に移行する方向性
- 122敗を喫したホワイトソックスはあらゆる可能性を否定しない方向性
- レイズは例年どおり契約をコントロールできる期間が残り少ない選手を放出する方針
- レンジャーズは年俸総額を削減する方向性
このカージナルスの方針を反映させて、クローザーのライアン・ヘルズリー(66.1回/防御率2.04/49セーブ/奪三振79)が2位、先発投手のエリック・フェッデ(177.1回/防御率3.30/奪三振154)が3位、三塁手のノーラン・アレナド(152試合/16本塁打/OPS.719)が10位、先発投手のソニー・グレイ(166.1回/防御率3.84/奪三振203)が11位、捕手のウィルソン・コントレラス(84試合/15本塁打/OPS.848)が12位にランクされています。
さらに、内外野を守れるユーティリティのブレンダン・ドノバン(153試合/15本塁打/OPS.759)が19位、二塁手のノーラン・ゴーマン(107試合/19本塁打/OPS.671)が20位にランクされています。
これらの選手をパッケージにした大型トレードの成立もあり得るため、カージナルスの動向は大きな注目を集めることになりそうです。
ホワイトソックスは本格的なチーム再建に踏み切る必要あります。その中でも多くのプロスペクトを獲得する助けとなりそうなのが、先発左腕のギャレット・クロシェです。
年齢は来シーズン開幕時で25歳と若く、2025年が年俸調停1年目のため年俸も低い選手です。
チーム状態が良くないため6勝12敗と大きく負け越していますが、32試合146回を投げて、防御率3.58、奪三振209、WHIP1.07と良い数字を残しています。
さらにFIP(Fielding Independent Pitching:味方の守備の影響を排除して投手の実力を測るために使用される疑似防御率。被本塁打、与四球、奪三振などをベースに算出)は2.69というエース級の数字となっています。
争奪戦になるのは必死で、獲得に動くチームは質の高いプロスペクトのパッケージを放出することになりそうです。
レイズにとって質の高い手持ちのカードと言えるのは一塁と三塁をポジションとするヤンディ・ディアスとリリーフのピート・フェアバンクスです。
2023年の首位打者(打率.330)であるヤンディ・ディアスの2024年は145試合で打率.281/出塁率.341/長打率.414/OPS.755と今一歩でした。しかし、来シーズン開幕時では33歳という年齢で、残契約は2025年が1000万ドル、2026年は1200万ドルで契約できるクラブ側のオプションがついています。
実績とリーズナブルな価格があいまって、トレードの話しが活発化する可能性が高そうです。
ピート・フェアバンクスは2023年に45回1/3で防御率2.58、25セーブ、奪三振率13.5という成績を残しています。2024年は45回1/3で防御率3.57、23セーブとなっています。奪三振率が8.7とキャリア平均の12.0から大きく落ち込んだのが懸念材料ではありますが、31歳という年齢で2025年の年俸が367万ドルと格安で、2026年に700万ドルで契約できるクラブオプションも残っています。
ブルペンの大きな戦力として期待できる投手のため、こちらも引く手あまたとなりそうです。
マーリンズの左腕先発投手であるヘスス・ルサルドは、27歳と若く、FAまで2年残っている状態です。2024年に故障があって満足な成績は残せませんでしたが、2023年には178回2/3を投げて、防御率3.58、奪三振率10.5、与四球率(9イニングあたりの平均与四球)2.8という成績を残しています。
トレードで先発投手を欲しているチーム、特に左腕が欲しいチームにとって魅力的な投手となりそうです。
ライアン・ヘルズリーよりは格が落ちるもののブルワーズのクローザーであるデビン・ウィリアムズも引く手あまたとなりそうです。
2025年はクラブ側に選択権がある契約ですが、1年1050万ドルとリーズナブルなためオプションが行使されることが確実です。その後、トレードに出されるのではないかという予測がなされています。
ポストシーズンでは2試合で自責点4と炎上してしまいましたが、シーズンでは22試合21回1/3で防御率1.25、14セーブ、WHIP0.97、奪三振率15.8と結果を残しています。
与四球率(9イニングあたりの平均与四球)が4.6で、キャリア平均でも4.3と制球面に不安はありますが、三振を奪う能力が高く、フィットするチームではさらに成績を向上させる余地があります。
30歳という年齢、残契約を考えても、トレード移籍の有力な候補となりそうです。