スコット・ボラス氏が有能な代理人であることに疑いの余地はありません。
しかし、完璧で、失敗がないということを意味しているわけでもありません。
スコット・ボラス氏は基本的には契約延長は消極的で、フリーエージェント市場で契約することを好み、クライアントである選手にもそう勧めます。
また、フリーエージェント市場においても、簡単には妥協せず、スプリングトレーニングどころか、シーズン開幕さえも遅れることを厭わないという考え方です。
ただ、この方針は完璧なものではなく、シーズン開幕を超えても待った結果、契約としても選手としても中途半端になったこともあります。
この2023‐24シーズンオフでもスコット・ボラス氏が代理人を務める選手でビッグネームがフリーエージェント市場で存在します。
ブレイク・スネル、ジョーダン・モンゴメリー、J.D.マルティネスの3人はまだ決まっていない状態で、コディ・ベリンジャー、マット・チャップマンは当初の予想から離れた格安の契約しか手にできませんでした。
特にマット・チャップマンは契約延長を蹴ってきたことが、賢い選択だったとは言えなくなっています。
USA TODAYのBob NightengaleがDiamondbacks veteran was ‘blindsided’ getting cut before Arizona’s World Series runで以下のように伝えています。
Matt Chapman is the latest free-agent signee that played the waiting game, and badly lost.
Chapman, who turned down a $125 million contract from the Toronto Blue Jays last year, and a 10-year, $150 million contract from the Oakland A’s in 2019, wound up signing a three-year, $54 million contract with the San Francisco Giants.
「マット・チャップマンはウェイティング・ゲームを選び、ひどく失敗した最新のフリーエージェント市場での契約選手だ。」
「昨年、1億2500万ドルのトロント・ブルージェイズからオファー、2019年にはアスレチックスから10年1億5000万ドルのオファーをいずれの蹴った後、ジャイアンツと3年5400万ドルで契約することとなった。」
フリーエージェントとなった時点では契約延長と同額の1億5000万ドルを求めていたようですが、1億ドル近くディスカウントすることに応じたことになりました。
今回の件からもスコット・ボラス氏の勧める方向は万能、完全ではないことがわかります。ただ、ホセ・アルトゥーベのようにボラス氏が代理人でも契約延長する選手もいます。
そのため最終的には選手の選択にはなります。ただ、これだけ実績のある代理人の言葉と逆の選択するのは簡単なことでもありません。
ブレイク・スネル、ジョーダン・モンゴメリーは、すでにシーズン開幕に間に合わないタイミングまで未契約のままとなりそうです。J.D.マルティネスに関しては、まだ余裕があります。
駆け込みで、これら3人の選手がディスカウントに応じるのか、この数週間の動きが注目されます。
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