ザ・メモリアル・トーナメント2025は、5月29日から6月1日にわたり、オハイオ州ダブリンにあるミュアフィールド・ビレッジで行われます。
ミュアフィールド・ビレッジはオハイオ州都であるコロンバスの郊外に位置しています。
ザ・メモリアル・トーナメントとは?
ザ・メモリアル・トーナメントは、毎年オハイオ州ダブリンにあるミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブで開催される、PGAツアーの主要イベントのひとつです
歴史・設立者・運営者
- 歴史:ザ・メモリアル・トーナメントは、1976年にゴルフ界の伝説であるジャック・ニクラウスによって設立されました。ゴルフの伝統と歴史を称え、ゴルフに多大な貢献をした人物たちを祝うことを目的に、このイベントを創設されています。
- 設立・設計:このトーナメントはジャック・ニクラウスによって設立されました。彼はこのトーナメント専用のコースとしてミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブを設計しました。
- 運営:ジャック・ニクラウスとその家族の監督の下で、ミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブと非営利組織のメモリアル・トーナメント・インクが担当しています。このトーナメントは毎年、慈善団体への多額の寄付金を集めています。。
特徴・特色
- シグニチャー・イベント:PGAツアーで格の高いイベントとして指定されているシグニチャー・イベントです。
- フィールドの強さ:シグニチャー・イベントに指定される前から、シーズンの中でもトッププレイヤーが多く出場する屈指のフィールドの強さで知られています。
- ゴルフ界の偉大な選手を称える伝統:大会では「メモリアル・ホノリー(Memorial Honoree)」と呼ばれる式典を通じて、ゴルフの発展に貢献した人物を表彰します。過去にはベン・ホーガンやボビー・ジョーンズ、トム・ワトソンなどが表彰されています。
- カットのルール:36ホール後に行われ、上位50名(タイを含む)または首位から10打差以内の選手が土曜日と日曜日の最終2ラウンドに進みます。
- フルフィールドの人数:PGAツアーのレギュラーイベント(最大156人)よりも少ない80から70名程度となっています。出場資格が限定的で、優秀なゴルファーのみを招待する限定フィールドです。
優勝の特典
シグニチャーイベントの中でもジェネシス・インビテーショナル、アーノルド・パーマー・インビテーショナル、ザ・メモリアル・トーナメントは優勝者により高い特典が与えられています。
これはそれぞれのホストであるタイガー・ウッズ、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウスのゴルフ界への貢献と功績を称えるための、PGAツアーによる特別な待遇でもあります。
さらに、このことによりトーナメントの格を高め、トッププレイヤーの出場を促進しています。
優勝者には以下のような特典があります。
- PGAツアーの3年間のフルシード権(通常のトーナメントの優勝は2年)
- ザ・アメリカン・エキスプレスの3年間の出場権
- ザ・プレイヤーズ・チャンピオンシップの3年間の出場権
- チャールズ・シュワブ・チャレンジの3年間の出場権
- 賞金総額の設定が高い上に、優勝者への配分が総額の20%(通常は18%)
- フェデックスカップ(FedExCup)ポイントは700ポイントと通常(500ポイント)より高い設定
ミュアフィールド・ビレッジ(ホストコース)
ミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブは、アメリカでもっとも権威のあるゴルフコースのひとつであり、毎年メモリアル・トーナメントの開催地として名を知られています。
歴史・設立・運営
ミュアフィールド・ビレッジの歴史、設立者、運営者などの情報です。
- 歴史:ミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブは、1974年にジャック・ニクラウスによって設立されました。彼は世界クラスのゴルフコースを作るというビジョンのもと、このクラブを設立し、彼自身のメモリアル・トーナメントを開催する場としました。
- コース名の由来:ジャック・ニクラウスが最初の全英オープンを制したスコットランドのミュアフィールドに由来しています。
- 主要イベントの開催:全米アマチュア(1992)、欧米対抗戦のライダーカップ(1987)、女子選手の欧米対抗戦のソルハイムカップ(1998)、世界・米国対抗戦のプレジデンツカップ(2013)で使用されています。
- 設立者:このクラブもジャック・ニクラウスによって設立されました。彼の目標は、ゴルフの豊かな歴史を称えつつ、選手に対して高い技術を要求するコースを作ることでした。
- 運営者:ミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブは、そのメンバーによって運営されています。毎年開催されるメモリアル・トーナメントは、メモリアル・トーナメント・インクとニクラウス家によって管理されています。
コースの基本情報・特徴
ミュアフィールド・ビレッジのコースレイアウトなどの基本情報と特徴です。
ミュアフィールド・ビレッジのコースは、難易度の高いレイアウトが特徴で、正確なショットを要求するフェアウェイや、難しいグリーン、水のハザードがプレイヤーに試練を与えます。
- 設計者:ジャック・ニクラウス自身が設計し、1974年に完成しました。彼は多くのゴルフコースを設計してきましたが、ミュアフィールド・ビレッジは特に、彼自身のビジョンとデザイン哲学が色濃く反映されています。
- 特徴:リスクと報酬が絡む戦略的なホールが混在しています。フェアウェイは木々に囲まれ、巧妙にウォーターハザードやバンカーが配置されているため、正確なショットが求められます。加えて、速く、起伏のあるグリーンが、このコースの難しさを増し加えています。特にバックナインは、その美しさと難易度で有名です。
- コースレイアウト:チャンピオンシップティーから7,392ヤード、パー72でプレーされます。
- コース改修:コースは時代に合わせた進化を続けており、2020年にはジャック・ニクラウス自身が大規模な改修を行いました。モダンな装備やプレイスタイルに対応し、グリーン、ティーボックス、バンカー、フェアウェイに変更が加え、距離と難易度がさらに増しています。
- コースレコード:レコードは、1996年のメモリアル・トーナメントの第2ラウンドでジョン・ヒューストンが記録した「61」です。
- 芝の種類:グリーンは、滑らかで速いベントグラスが使用されています。フェアウェイやティーグラウンドにもベントグラスが使用されており、ラフにはケンタッキーブルーグラスとライグラスの混合が使用されています。
歴代の優勝者・優勝賞金
2000年以降のザ・メモリアル・トーナメントの歴代の優勝者と優勝金は以下のとおりとなっています。
- 2024: スコッティ・シェフラー ($4,000,000)
- 2023: ビクトル・ホブラン ($3,600,000)
- 2022: ビリー・ホーシェル ($2,160,000)
- 2021: パトリック・カントレー ($1,674,000)
- 2020: ジョン・ラーム ($1,674,000)
- 2019: パトリック・カントレー ($1,638,000)
- 2018: ブライソン・デシャンボー ($1,602,000)
- 2017: ジェイソン・ダフナー ($1,566,000)
- 2016: ウィリアム・マクガート ($1,530,000)
- 2015: デビッド・リングマース ($1,116,000)
- 2014: 松山 英樹 ($1,116,000)
- 2013: マット・クーチャー ($1,116,000)
- 2012: タイガー・ウッズ ($1,116,000)
- 2011: スティーブ・ストリッカー ($1,116,000)
- 2010: ジャスティン・ローズ ($1,080,000)
- 2009: タイガー・ウッズ ($1,080,000)
- 2008: ケニー・ペリー ($1,080,000)
- 2007: K.J.チョイ ($1,080,000)
- 2006: カール・ピーターソン ($1,035,000)
- 2005: バート・ブライアント ($990,000)
- 2004: アーニー・エルス ($945,000)
- 2003: ケニー・ペリー ($900,000)
- 2002: ジム・フューリック ($810,000)
- 2001: タイガー・ウッズ ($738,000)
- 2000: タイガー・ウッズ ($558,000)
2025年大会の賞金配分・ポイント配分
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。
2024年は賞金総額2000万ドル、優勝賞金400万ドル、フェデックスカップ(FedExCup)ポイントが700ポイントの設定になっていました。
2024年大会の賞金配分とポイント配分は以下のとおりとなっています。
POS | PRIZE | PTS | POS | PRIZE | PTS |
---|---|---|---|---|---|
1 | $4,000,000 | 700 | 16 | $349,000 | 120 |
2 | $2,200,000 | 400 | 17 | $329,000 | 115 |
3 | $1,400,000 | 350 | 18 | $309,000 | 110 |
4 | $1,000,000 | 325 | 19 | $289,000 | 105 |
5 | $840,000 | 300 | 20 | $269,000 | 100 |
6 | $760,000 | 275 | 21 | $250,000 | 95 |
7 | $700,000 | 250 | 22 | $233,000 | 90 |
8 | $646,000 | 225 | 23 | $216,000 | 85 |
9 | $600,000 | 200 | 24 | $200,000 | 80 |
10 | $556,000 | 175 | 25 | $184,000 | 75 |
11 | $514,000 | 165 | 26 | $168,000 | 70 |
12 | $472,000 | 155 | 27 | $161,000 | 65 |
13 | $430,000 | 145 | 28 | $154,000 | 60 |
14 | $389,000 | 135 | 29 | $147,000 | 55 |
15 | $369,000 | 125 | 30 | $140,000 | 50 |
出場資格の一覧
メジャートーナメント/シグニチャー・イベントには、PGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。
PGAツアーの定めるプライオリティリストとは異なる独自の基準と優先順位に従い出場権が与えられます。
ザ・メモリアル・トーナメントの出場資格は以下のとおりとなっています。
- 前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50プレイヤー
- 「Aonネクスト・トップ10」出場権を有していない選手の中で、イベント前週のトーナメント(RBCカナディアンオープン)終了時点の「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」ので上位10名
- 「AONスイング5」出場権を有していない選手の中で、イベント前のフルフィールド・イベント(マートルビーチ・クラシック、チャールズ・シュワブ・チャレンジ、RBCカナディアンオープン)で最も多くのフェデックスカップポイントを獲得した上位5名
- 現在のシーズンでフルポイントイベント(500ポイント以上)の公式トーナメント優勝者
- トーナメント週の月曜日(2025年2月10日)時点で公式世界ゴルフランキングのトップ30に入っているPGAツアーメンバー
- PGAツアーメンバーに限定された4つのスポンサー招待
- ディフェンディング・チャンピオンの招待(必要な場合のみ)
上記の条件フルフィールドとならない場合は、以下の項目からも選手が招待されます。
- 免除されたPGAツアーメンバー(「Qスクールカテゴリおよびそれ以上」として定義される)
- 現在のシーズンのフェデックスカップ・ポイントリストのトップ125に入っているPGAツアーメンバーおよびスペシャル・テンポラリー・メンバー(特別暫定メンバー)
- 公式世界ゴルフランキングのトップ50に入っているPGAツアーメンバー
- マイノリティ背景を代表するゴルファーに与えられるチャーリー・シフォードを称えるトーナメントホスト免除。このプレイヤーはアマチュアまたはプロとして参加でき、PGAツアーメンバーである必要はありません。
シグニチャーイベントについては以下のページに詳細にまとめています。
【PGAツアー】シグニチャー・イベント(Signature Event)とは?
出場予定選手
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは出場資格を有している選手の名前を記載しておきます。出場のコミットメントをしているわけではないことにご注意ください。
2024年のフルフィールドは73名でした。
以下は、前年のフェデックスカップの「プレーオフ&エリジビリティポイントリスト」のトップ50のカテゴリーで出場資格を有している選手です。
- スコッティ・シェフラー(1)
- コリン・モリカワ(2)
- サヒス・ティーガラ(3)
- ラッセル・ヘンリー(4)
- ザンダー・シャウフェレ(4)
- アダム・スコット(4)
- イム・ソンジェ(7)
- ウィンダム・クラーク(8)
- シェイン・ローリー(9)
- 松山 英樹(9)
- ローリー・マキロイ(9)
- サム・バーンズ(12)
- ビクトル・ホブラン(12)
- テイラー・ペンドリッシュ(14)
- ジャスティン・トーマス(14)
- ルズヴィ・アベリ(16)
- パトリック・カントレー (17)
- ロバート・マッキンタイア(17)
- マチュー・パボン(17)
- トミー・フリートウッド(20)
- アン・ビョンフン(21)
- キーガン・ブラッドリー(21)
- トニー・フィナウ(23)
- ビリー・ホーシェル(23)
- アーロン・ライ(23)
- アクシャイ・バティア(26)
- クリス・カーク(27)
- ゼップ・シュトラカ(27)
- クリスチャン・ベザイデンハウト(29)
- トム・ホゲ(29)
- ブライアン・ハーマン(31)
- キム・シウ(32)
- ジェイソン・デイ(33)
- デイヴィス・トンプソン(34)
- デニー・マッカーシー(35)
- キャメロン・デイヴィス(36)
- アレックス・ノレン(37)
- ウィル・ザラトリス(38)
- コリー・コナーズ(39)
- マシュー・フィッツパトリック(40)
- J.T.ポストン(41)
- トーマス・デトリ(42)
- スティーブン・イーガー(43)
- キャメロン・ヤング(44)
- オースティン・エクロート(45)
- マックス・ホーマ(46)
- アダム・ハドウィン(47)
- マック・グレイサーマン(48)
- ニック・ダンラップ(49)
- エリック・コール(50)
歴代優勝者である松山英樹選手は毎年出場しているため、故障などが体調面の問題がない限り出場すると予想されます。
テレビ放送・ネット配信
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。2024年大会のテレビ放送とネット配信の媒体と放送・配信日時は以下のとおりとなっていました。
2024年のザ・メモリアル・トーナメントは、以下の媒体でテレビ放送およびネット配信されます:
テレビ放送
BSJapanext(BS263ch)
- 3日目: 6月9日(日)5:00-7:30(生中継)
- 最終日: 6月10日(月)5:00-7:30(生中継)
ゴルフネットワーク
- 1日目: 6月7日(金)3:00-7:00(生中継)
- 2日目: 6月8日(土)3:00-7:00(生中継)
- 3日目: 6月9日(日)1:30-7:00(生中継・最大延長8:00)
- 最終日: 6月10日(月)1:30-7:00(生中継・最大延長11:30)
ネット配信
U-NEXT
- 全日フルタイムライブ中継
ゴルフネットワーク・プラス
- テレビ放送と同じ日時でライブ配信されました。
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