【PGAツアー】全米オープンゴルフ2025の概要(6月12日-15日)

125回目の開催となる全米オープンゴルフがペンシルバニア州プラムにあるオークモント・カントリークラブ2025年6月12日から15日に渡って開催されます。

その全米オープンゴルフ2025の概要です。

目次

全米オープンゴルフとは?

全米オープンゴルフの概要です。

歴史

全米オープンはマスターズ、全英オープン、全米プロゴルフ選手権と並ぶプロゴルフの4大メジャー大会の一つで、1895年にアメリカ・ゴルフ協会(USGA)によって設立されました。

運営管理はUSGAによって行われていて、毎年のルール、コースセッティング、イベントの組織を担当しています。

最初の全米オープンは1895年10月4日にロードアイランド州のニューポート・ゴルフクラブで開催されました。

第1回の大会の参加者はわずか11名で、1日で36ホールをプレーするフォーマットでした。

特徴

全米オープンはその厳しいコース設定で知られており、ゴルフの最も難しい試練の一つとされています。

  • 挑戦的なコース条件: 全米オープンのコースは通常、非常に挑戦的に設定されており、狭いフェアウェイ、深いラフ、高速グリーン、深いバンカーが特徴です。
  • パーが良いスコア: 多くの場合、パー周辺のスコアで優勝することができ、攻撃的なプレーでスコアを伸ばすよりも、サバイバルすることが強調されます。
  • プロとアマチュアに開放: 全米オープンはアマチュアにも予選を通じて参加する機会を提供しています。

開催コースの変遷

全米オープンはアメリカ各地の有名なゴルフコースで開催されます。

これまでの開催コース、開催回数、開催年度は以下のとおりとなっています。

【9回】

  • オークモント・カントリークラブ(2016, 2007, 1994, 1983, 1973, 1962, 1953, 1935, 1927)

【7回】

  • バルタスロール・ゴルフクラブ(1993, 1980, 1967, 1954, 1936, 1915, 1903)

【6回】

  • ウィングドフット・ゴルフクラブ(2020, 2006, 1984, 1974, 1959, 1929)
  • ペブルビーチ・ゴルフリンクス(2019, 2010, 2000, 1992, 1982, 1972)
  • オークランド・ヒルズ・カントリークラブ(1996, 1985, 1961, 1951, 1937, 1924)

【5回】

  • シネコックヒルズ・ゴルフクラブ(2018, 2004, 1995, 1986, 1896)
  • メリオン・ゴルフクラブ(2013, 1981, 1971, 1950, 1934)
  • オリンピック・クラブ(2012, 1998, 1987, 1966, 1955)

【4回】

  • パインハースト・リゾート(No.2)(2024, 2014, 2005, 1999)
  • ザ・カントリー・クラブ(2022, 1988, 1963, 1913)
  • インバネス・クラブ(1979, 1957, 1931, 1920)
  • マイオピア・ハント・クラブ(1908, 1905, 1901, 1898)

【3回】

  • コングレッショナル・カントリークラブ(2011, 1997, 1964)
  • サザンヒルズ・カントリークラブ(2001, 1977, 1958)
  • メディナ・カントリークラブ(1990, 1975, 1949)
  • オークヒル・カントリークラブ(1989, 1968, 1956)
  • チェリーヒルズ・カントリークラブ(1978, 1960, 1938)
  • シカゴ・ゴルフクラブ(1911, 1900, 1897)

【2回】

  • トーリーパインズ・ゴルフコース(2021, 2008)
  • ベスページ・ブラックコース(2009, 2002)
  • オリンピアフィールド・カントリークラブ(2003, 1928)
  • ヘーゼルティン・ナショナル・ゴルフクラブ(1991, 1970)
  • カンタベリー・ゴルフクラブ(1946, 1940)
  • フィラデルフィア・クリケット・クラブ(1910, 1907)

【1回】

  • ロサンゼルス・カントリークラブ(2023)
  • エリン・ヒルズ(2017)
  • チェンバーズ・ベイ(2015)
  • アトランタ・アスレチック・クラブ(1976)
  • チャンピオンズ・ゴルフクラブ(1969)
  • ベレリーヴ・カントリークラブ(1965)
  • ノースウッド・クラブ(1952)
  • リビエラ・カントリークラブ(1948)
  • セントルイス・カントリークラブ(1947)
  • コロニアル・カントリークラブ(1941)
  • フィラデルフィア・カントリークラブ(1939)
  • ノースショア・カントリークラブ(1933)
  • フレッシュメドウ・カントリークラブ(1932)
  • インターロチェン・カントリークラブ(1930)
  • シオト・カントリークラブ(1926)
  • ウースター・カントリークラブ(1925)
  • インウッド・カントリークラブ(1923)
  • スコーキー・カントリークラブ(1922)
  • コロンビア・カントリークラブ(1921)
  • ブレバーン・カントリークラブ(1919)
  • ミニカダ・クラブ(1916)
  • ミドロシアン・カントリークラブ(1914)
  • バッファロー・カントリークラブ(1912)
  • エングルウッド・ゴルフクラブ(1909)
  • オンウェンツィア・クラブ(1906)
  • グレンビュー・クラブ(1904)
  • ガーデンシティ・ゴルフクラブ(1902)
  • ボルチモア・カントリークラブ(1899)
  • ニューポート・カントリークラブ(1895)

フォーマット・予選カットのルール

全米オープンはストロークプレー形式で、72ホール(4ラウンド、各18ホール)を4日間(通常は木曜日から日曜日)にわたって行います。

36ホール(最初の2ラウンド)後にカットが行われ、残りの2ラウンドに進む選手が決まります。

全米オープンのカットルールは、最初の2ラウンド(36ホール)後に「上位60位(タイを含む)の選手」がカットを通過し、最終2ラウンドをプレーします。

以前は上位70位とタイの選手がカットを通過できましたが、フィールドをより競争的にするために2012年に変更されました。

オークモント・カントリークラブ(ホストコース)

ピッツバーグの実業家ヘンリー・クレイ・ファウンズによって1903年に設立されたアメリカで最も古いゴルフコースの一つです。

オークモント・カントリークラブが、全米オープンのホストコースとなるのは2016年以来で通算10回目(1927, 1935, 1953, 1962, 1973, 1983, 1994, 2007, 2016, 2025)となります。

全米オープン以外にも、全米プロゴルフ選手権(3回)、全米アマチュア(5回)、全米女子オープン(2回)も開催している名門コースです。

コースレイアウト

オークモント・カントリークラブの基本的なセッティングは以下のとおりとなっています。

  • パー: 71
  • ヤーデージ: 約7,254ヤード(トーナメントの設定により変動することがあります)。
  • ホール数: 18ホール

コースの特徴

コース改修による木の除去作業後は、風や自然の要素にさらされることが多く、技術が問われるコースです。

非沿岸地域に位置しているにもかかわらず「リンクススタイル」の内陸コースと呼ばれることが多いのも特徴です。

オリジナルのコースは、当時の最高のゴルファーに挑戦するコースを作ることを目指し、1903年にヘンリー・クレイ・ファウンズ自身によって設計されました。

1990年代と2000年代初頭に著名なコース設計者であるトム・ファジオの指導の下で大規模な改修が行われました。以下のような改修が行われています。

  • オリジナルのデザイン意図を復元
  • コースの長さを増やす
  • バンカーをアップグレードする
  • 数千本の木を除去し、ファウンズの意図した元の開放的な外観に戻す

このコースはその高い難易度で知られており、距離の長いパー4、深いバンカー、速くて起伏のあるグリーンが選手にとって脅威となります。

  • 多数のバンカー: 175以上のバンカーがあり、3番ホールと4番ホールの間にある「チャーチピューズ」は有名なバンカーです。
  • 速くて傾斜のあるグリーン: オークモントのグリーンはゴルフ界でも屈指の速さとも言われ、正確なパッティングが求められます。
  • 狭いフェアウェイ: 深いラフに囲まれていることが多く、ティーショットの正確さが重要になります。

使用されている芝の種類は以下のとおりとなっています。

  • グリーン: ポアナ芝
  • フェアウェイとラフ: 主にベントグラスとポアナの混合

歴代の優勝者・優勝賞金

2000年から2024年の優勝者と優勝賞金は以下の表のとおりとなっています。

スクロールできます
年度勝者賞金額 ($)
2024ブライソン・デシャンボー$4,300,000
2023ウィンダム・クラーク$3,600,000
2022マット・フィッツパトリック$3,150,000
2021ジョン・ラーム$2,250,000
2020ブライソン・デシャンボー$2,250,000
2019ゲーリー・ウッドランド$2,250,000
2018ブルックス・ケプカ$2,160,000
2017ブルックス・ケプカ$2,160,000
2016ダスティン・ジョンソン$1,800,000
2015ジョーダン・スピース$1,800,000
2014マーティン・カイマー$1,620,000
2013ジャスティン・ローズ$1,440,000
2012ウェブ・シンプソン$1,440,000
2011ロリー・マキロイ$1,440,000
2010グレーム・マクドウェル$1,350,000
2009ルーカス・グローバー$1,350,000
2008タイガー・ウッズ$1,350,000
2007アンヘル・カブレラ$1,260,000
2006ジェフ・オギルビー$1,225,000
2005マイケル・キャンベル$1,170,000
2004レティーフ・グーセン$1,125,000
2003ジム・フューリク$1,080,000
2002タイガー・ウッズ$1,000,000
2001レティーフ・グーセン$900,000
2000タイガー・ウッズ$800,000

2025年大会の賞金配分・ポイント配分

2025年の優勝賞金の配分は情報を確認でき次第、更新する予定です。なお、それまでは参考として2024年大会の賞金配分を記載しておきます。

ポイント配分については変更があった場合のみ差し替えます。

スクロールできます
RPrizePtsRPrizePts
1$4,300,00075016$316,602120
2$2,322,00040017$299,218115
3$1,445,06235018$281,834110
4$1,013,04032519$264,450105
5$843,76530020$247,067100
6$748,15427521$232,07395
7$674,49125022$217,08090
8$604,08622523$202,52185
9$546,72020024$189,04880
10$502,17417525$177,31475
11$458,28016526$167,31970
12$423,72915527$159,71365
13$394,82914528$152,97760
14$364,40713529$146,45855
15$338,33212530$139,93950

出場資格の一覧

メジャートーナメントのため、PGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。

ツアーのプライオリティリストとは異なる独自の基準と優先順位に従い出場権が与えられます。

全米オープンゴルフの出場資格(予選免除)は以下のとおりとなっています。

全米オープンゴルフの出場資格
  1. 直近10年間の全米オープンの優勝者
  2. 前年の年全米オープンの10位タイ以内の選手
  3. 前年の全米シニアオープンの優勝者
  4. 前年の全米アマチュアの優勝者
  5. 前年の全米ジュニアアマチュアの優勝者、全米ミッドアマチュアの優勝者、およ
  6. 直近5年間のマスターズトーナメントの優勝者
  7. 直近5年間の全米プロゴルフ選手権の優勝者
  8. 直近5年間の全英オープンの優勝者
  9. 直近3年間のプレイヤーズ・チャンピオンシップの最近の優勝者
  10. 前年のBMW
  11. 前年のツアーチャンピオンシップの出場資格を持ち、出場した全選手
  12. 前年の全米オープン終了後から今年の同大会開始までにPGAツアー公式戦の複数回優勝者
  13. 開催3週前のフェデックスカップ・ランキングの上位5選手
  14. 前年のコーンフェリー・ツアー・ポイントリストのトップ選手
  15. 開催3週前時点で予選免除されていない前年のレース・トゥ・ドバイの上位2選手
  16. 開催3週前の時点で、予選が免除されていない選手の中で、2024年レース・トゥ・ドバイのランキング最上位の選手
  17. 前年の全英アマチュアの優勝者
  18. 前年のマーク・H・マコーマックメダルの受賞者
  19. 前年のNCAAディビジョンI・男子ゴルフ選手権の個人優勝者
  20. 今年のラテンアメリカアマチュアの優勝者
  21. 開催3週前時点での公式世界ゴルフランキングの上位60選手
  22. 開催週の月曜日時点で出場資格を有していない公式世界ゴルフランキングの上位
  23. 特別免除

予選免除の資格がない選手は、予選会(Qualifiers)を通じて出場資格を得ることができます。

詳しくは「全米オープン2025の出場資格と有資格者」にまとめています。

出場予定選手

以下は予選免除の条件を満たしている選手、つまり出場資格を有している選手の一覧です。

資格を持っているだけで、出場のコミットメントまではしていないことにご注意ください。

  1. 松山英樹
  2. アクシャイ・バティア
  3. アダム・スコット
  4. アン・ビョンフン
  5. アーロン・ライ
  6. イム・ソンジェ
  7. ウィンダム・クラーク
  8. キャメロン・スミス
  9. キーガン・ブラッドリー
  10. クリス・カーク
  11. クリスチャン・ベザイデンハウト
  12. ゲーリー・ウッドランド
  13. コリン・モリカワ
  14. コリー・コナーズ
  15. サヒス・ティーガラ
  16. サム・バーンズ
  17. ザンダー・シャウフェレ
  18. シェイン・ローリー
  19. ジャスティン・トーマス
  20. ジョン・ラーム
  21. ジョーダン・スピース
  22. スコッティ・シェフラー
  23. ゼップ・シュトラカ
  24. ダスティン・ジョンソン
  25. デイヴィス・トンプソン
  26. テイラー・ペンドリッシュ
  27. トニー・フィナウ
  28. トミー・フリートウッド
  29. トム・ホゲ
  30. トレバー・グッチェウスキー
  31. ノア・ケント
  32. パトリック・カントレー
  33. ビクトル・ホブラン
  34. ビリー・ホーシェル
  35. フィル・ミケルソン
  36. ブライアン・ハーマン
  37. ブライソン・デシャンボー
  38. ブルックス・ケプカ
  39. ホセ・ルイス・バリェステル
  40. マチュー・パボン
  41. マット・フィッツパトリック
  42. ヤコブ・スコウ・オレセン
  43. ラッセル・ヘンリー
  44. リチャード・ブランド
  45. ルズヴィ・アベリ
  46. ルーク・クラントン
  47. ロバート・マッキンタイア
  48. ローリー・マキロイ

出場資格を有する選手がどの条件を満たしているのかについては、「全米オープン2025の出場資格と有資格者」にまとめています。

テレビ放送・ネット配信

2025年のテレビ放送、ネット配信に関する情報は確認でき次第、更新する予定です。

それまでは、参考として2024年の全米オープンゴルフの情報を記載しておきます。情報が確認できた時点で、差し替えます。

2024年の全米オープンでは、以下のようなテレビ放送とネット配信でした。

テレビ放送

BS松竹東急(BS 260 ch)
  • 第1ラウンド:6月13日(木)28:00~
  • 第2ラウンド:6月14日(金)28:00~
  • 第3ラウンド:6月15日(土)28:00~
  • 第4ラウンド:6月16日(日)28:00~
ゴルフネットワーク(CS/CATV)
  • 第1ラウンド:6月13日(木)25:00~
  • 第2ラウンド:6月14日(金)25:00~
  • 第3ラウンド:6月15日(土)25:00~
  • 第4ラウンド:6月16日(日)24:00~

ネット配信

DAZN
  • 第1ラウンド:6月13日(木)25:00~
  • 第2ラウンド:6月14日(金)25:00~
  • 第3ラウンド:6月15日(土)25:00~
  • 第4ラウンド:6月16日(日)24:00~
ゴルフネットワークプラス
  • 第1ラウンド:6月13日(木)25:00~
  • 第2ラウンド:6月14日(金)25:00~
  • 第3ラウンド:6月15日(土)25:00~
  • 第4ラウンド:6月16日(日)24:00~
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