PGAツアーには様々な出場資格が存在します。
その出場資格にはトーナメントでプレーできるかどうかを決定する優先順位というものが存在します。
その順位を定めたものがプライオリティ・ランキングと呼ばれるものです。
このページでは、そのプライオリティ・ランキングと各出場資格についてまとめています。
(A) 特別免除
1970年以前または直近5シーズンおよび今シーズンの全米プロゴルフ選手権または全米オープンの優勝者
2025年シーズンの場合は、2020年から2024年が直近の5シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2020年から2025年の全米プロゴルフ選手権または全米オープンの優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
直近5シーズンおよび今シーズンのザ・プレイヤーズ・チャンピオンシップの優勝者
2025年シーズンの場合は、2020年から2024年が直近の5シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2020年から2025年のザ・プレイヤーズ・チャンピオンシップの優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
直近5シーズンおよび今シーズンのマスターズ・トーナメントの優勝者
2025年シーズンの場合は、2020年から2024年が直近の5シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2020年から2025年のマスターズ・トーナメントの優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
直近5シーズンおよび今シーズンの全英オープンの優勝者
2025年シーズンの場合は、2020年から2024年が直近の5シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2020年から2025年の全英オープンの優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
直近3シーズンおよび今シーズンの世界ゴルフ選手権シリーズのトーナメント優勝者
2025年シーズンの場合は、2022年から2024年が直近の3シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2022年から2025年の世界ゴルフ選手権シリーズのトーナメント優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
アーノルド・パーマー・インビテーショナル、メモリアル・トーナメントおよびジェネシス・インビテーショナルにおける直近3シーズンおよび今シーズンの優勝者
PGAツアーのレジェンドプレイヤーであるアーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウス、タイガー・ウッズの主催するトーナメント3つが対象となっています。
2025年シーズンの場合は、2022年から2024年が直近の3シーズンとなります。つまり、2025年シーズンの場合は、2022年から2025年の世3つのトーナメント優勝者がこのカテゴリーで出場することが可能です。
直近5シーズンのフェデックスカップ(FedExCup)の年間王者
2025年シーズンの場合は2020年から2024年のフェデックスカップ年間王者が、このカテゴリーで出場することができます。
PGAツアー共催または承認トーナメントの優勝者
ツアーの認定する公式戦で優勝した選手は、そのシーズンと次の2シーズンにおいて、このカテゴリーで出場することができます。
2022年以降のバーバソル・チャンピオンシップ(ケンタッキーチャンピオンシップ)およびバラクーダチャンピオンシップの優勝者は、勝利した時点で非メンバーまたは特別暫定メンバーだった場合は除外されます。
バーバソル・チャンピオンシップは全英オープンに対する追加イベントで、バラクーダ・チャンピオンシップは世界ゴルフ選手権(ブリジストン招待・フェデックス・セントジュード招待)に対するものでした。
メジャートーナメント、世界ゴルフ選手権と同日程で行われる「追加イベント」には、他にプエルトリコ・オープンなどがあります。しかし、この除外の対象となるのは、先の2つのみとなります。
1シーズンに1回の優勝は2シーズンの特別免除となりますが、複数回優勝すると以下のようなルールが適用されます。
- 1シーズンに2回優勝した選手は、そのシーズン終了後の3シーズンの特別免除を受ける。
- 1シーズンに3回優勝した選手は、4シーズンの特別免除を受ける。
- 1シーズンに4回優勝した選手は、5シーズンの特別免除を受ける。
バーバソル・チャンピオンシップ(ケンタッキーチャンピオンシップ)およびバラクーダチャンピオンシップの優勝時点で、PGAツアーの「ノンメンバー」または「スペシャル・テンポラリー・メンバー」だった2022年以降の優勝者
バーバソル・チャンピオンシップ(ケンタッキーチャンピオンシップ)およびバラクーダチャンピオンシップの優勝時点で「PGAツアーのメンバーではなかった選手」、暫定会員となる条件を満たして登録していた選手は、このカテゴリーで出場することが可能です。
「生涯獲得賞金ランキングのトップ50」に入っている選手、または「キャリアで300回以上予選通過した選手」
1年最後の公式戦(2024年はRSMクラシック)が終了した時点の、PGAツアーの生涯獲得賞金ランキングで上位50名に入った選手が、行使できる免除資格です。
ただし、この権利を行使できるのは、キャリアの中で1回だけ1シーズン限りとなります。
また、「キャリアで300回以上予選通過した選手」の権利を行使したことがある選手は、この「生涯獲得賞金ランキングのトップ50」の権利を行使できません。
「キャリアで300回以上予選通過した選手」の権利を行使する選手は、このカテゴリーでは出場できません。
この後の項目(J) Qスクールからの上位フィニッシャーより下位にランクされることになります。
スポンサー招待
トーナメントのスポンサーが招待する権利を有しています。
PGAツアーの承認を受けた場合、最大8名の選手(USGAハンディキャップが0以下のアマチュアを含むことができる)が、このカテゴリーで出場することが可能です。
コミッショナーが指定する2名の外国人選手
PGAツアー、PGAツアー・チャンピオンズ、コーン・フェリー・ツアー、PGAツアー・アメリカズのツアーメンバーは、このカテゴリーの対象とはなりません。
このカテゴリーで出場したい外国人選手は、トーナメントの30日より前にPGAツアーのコミッショナーあてに、出場を希望するレターを提出する必要があります。
現在の「PGAナショナル・プロフェッショナル・チャンピオン」
PGAナショナル・プロフェッショナル・チャンピオンは、「スポンサー招待」と合算して最大6つのオープントーナメントに参加できます。
その6つのうち3つは追加イベント(シグニチャーイベント、ジェネシス・スコティッシュ・オープン、全英オープンと同じ日程で行われるオープントーナメント)となります。
この免除は、オープンであっても限定フィールドのトーナメントには適用されません。
「現在のPGAクラブプロ・チャンピオン」、「現在のPGAセクション年間最優秀選手」のいずれか、またはトーナメントが行われるPGAツアーのセクションが実施する「予選イベントで優勝したPGAセクションメンバー」
「現在のPGAクラブプロ・チャンピオン」「現在のPGAセクション年間最優秀選手」「予選イベントで優勝したPGAセクションメンバー」にトーナメントの出場権が与えられます。
オープン予選
オープン予選は通常、トーナメント週の月曜日に行われ、USGAハンディキャップが2以下のアマチュアと全プロゴルファーに開かれています。
オープン予選で上位4位に入った選手がそのトーナメントの出場資格を得ることができます。
条件によりオープン予選が開催できない場合は、これらの枠はフィールドに戻されます。
特定のトーナメントの優勝者
同じトーナメントスポンサーがいるPGAツアー共催トーナメントの過去の優勝者。ただし、チームトーナメントは除く。
終身会員
このカテゴリーで資格を得るためには、終身会員は各シーズンにプレーしたゴルフラウンドのスコア平均が、フィールドの平均スコアよりも3打以上多くないことが条件となる。
もしそのメンバーのスコア平均がフィールド平均を3打以上超えた場合、そのメンバーは翌シーズンにこの免除資格を失い、その選手が他に資格を有する最も高い資格カテゴリーに配置される。
もし終身会員が最後にPGAツアー共催または承認トーナメントに出場してから1シーズン以上経過している場合、そのメンバーはこのカテゴリーでの資格を失い、次シーズンに他の資格カテゴリーに配置される。
その後、必要なスコア平均を維持できた場合、翌シーズンにこのカテゴリーの資格を取り戻す。
(B) 「フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティ・ポイントリスト」のトップ30
「(A)特別免除」を受けていない場合、前シーズンの「フェデックスカップレーオフとエリジビリティ・ポイントリスト」で上位125名に入った選手が、このカテゴリーで出場できます。
「特別免除」に基づいて免除されていない場合、前2シーズンのFedExカップポイントリストで上位30名に入った選手が対象となります。
基本的にプレーオフ最終戦のツアーチャンピオンシップまで進出した選手が「(A)特別免除」を受けていない場合に、このカテゴリーで出場できます。
(C) 「フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティ・ポイントリスト」のトップ125
ツアーチャンピオンシップ終了時点ではなく、フェデックスカップ・フォールの最終戦(2024年はRSMクラシック)が終了した時点でのポイントリストとなります。
フェデックスカップ・プレーオフ終了時点で確定するのは上位50名のポイントランクです。
その後に行われるフェデックスカップ・フォールの8大会で、51位以降の選手はトップ125に入る戦いをすることになります。
このエリジビリティ・ポイントリストは「フェデックスカップ・レギュラーシーズン」、「フェデックスカップ・プレーオフ第1戦」と「フェデックスカップ・フォール」で獲得したポイントを合算したものです。
(D) トップ125に相当するポイントを獲得したノンメンバー
「特別免除」の項目と上記(B)と(C)によって免除されていない場合に、以下の条件を満たした「PGAツアーのメンバーではない選手」と「PGAツアーのスペシャル・テンポラリー・メンバー(暫定会員)」が以下の条件を満たした時に対象となります。
- 前シーズンの「フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティポイントリスト」で125位に入った選手が獲得したフェデックスカップ・カップポイントと同等以上のポイントを獲得
- 2022年以降のバーバソルチャンピオンシップ(ケンタッキーチャンピオンシップ)およびバラクーダチャンピオンシップでの獲得ポイントは計算から除外
- 世界ゴルフ選手権シリーズでの獲得ポイントは計算から除外
- 該当選手がこの(D)項の条件を満たしPGAツアーに加入することを洗濯した場合
(E) メジャーメディカル/ファミリークライシス/義務的な責任によるエクステンション
病気や故障(メジャーメディカル)、家族などの問題(ファミリークライス)、義務的に果たさなければならない責任によって、ツアーを休養した選手で、コミッショナーから承認を得て資格を延長(エクステンション)できた選手は、このカテゴリーで出場することが可能です。
ただ、出場できる試合数は状況により制限を受けることになります。
(F) レース・トゥ・ドバイ、コーンフェリーツアー、DPワールドツアー、コーン・フェリーツアー、PGAツアー大学アクセラレーテッド、PGAツアー大学の条件を満たした選手
このカテゴリーではポイントリーダーの2人以外はリシャッフルの対象となります。
リシャッフルはマスターズ・トーナメント終了後とウィンダムチャンピオンシップ終了後に、当シーズンの獲得ポイントに基づいて行われます。
レース・トゥ・ドバイのポイントリーダー
- フェデックスカップ・ポイントリストのトップ125のカテゴリーに入っていない
- より上位のカテゴリーで特別免除・出場資格を獲得していない
上記の2つを満たす選手の中で「レース・トゥ・ドバイ」の前シーズンのランキングで最上位の選手に出場資格が与えられます。
レース・トゥ・ドバイは、DPワールドツアー(ヨーロピアンツアー)の年間のポイントレースです。
コーンフェリーツアーのポイントリーダー
PGAツアーの下部ツアーである「コーンフェリーツアー」には、PGAツアーの出場資格を争うポイントリストが存在します。そのポイントランキングのトップの選手が、このカテゴリーで出場することができます。
DPワールドツアー3回優勝者
前シーズンのDPワールド・ツアーで3回優勝した選手に、このカテゴリーでの出場権が与えられます。
コーン・フェリーツアー3回優勝者
前シーズンのコーン・フェリーツアーで3回優勝した選手に、このカテゴリーでの出場権が与えられます。
PGAツアー・ユニバーシティ・アクセラレーテッド
PGAツアー大学・アクセラレーテッドは、大学、アマチュア、プロゴルフでのイベントの結果に基づいてポイントを獲得することで、PGAツアーのメンバーシップを取得できるプログラムのことです。
出場資格を獲得するには、NCAAの3年目の終わりまでに少なくとも20ポイントを獲得する必要があります。
ポイントは以下のような成果で獲得できます。
- 主要な大学ゴルフ賞の受賞(例:ハスキンズ賞、ホーガン賞)
- 世界アマチュアゴルフランキング(WAGR)での高ランク
- 主要なアマチュアトーナメントの優勝(例:全米アマチュア、全英アマチュア)
- ナショナルチームの競技会への参加(例:ウォーカーカップ、パーマーカップ)
- 公式PGAツアーイベントや主要チャンピオンシップでの好成績
これらのイベントを通じてポイントを多く獲得した上位選手にPGAツアーの出場ステータスが与えられます。
PGAツアー・ユニバーシティ
PGAツアー・ユニバーシティは、大学ゴルフとプロゴルフの間のギャップを埋めることを目的としたプログラムです。
「NCAAディビジョンI」の男子チーム競技、公式PGAツアートーナメント、その他の選ばれたイベントでの成績に基づいてポイントを獲得できます。
このポイントランキングのトップの大学ゴルファーがPGAツアーのステータスを獲得できます。
(G) 前トーナメントの上位10位
トップ10でフィニッシュした選手は、次のオープン競技に、このカテゴリーで出場することができます。
シグニチャーイベントなどの限定フィールドは、特別な条件も必要となるため、このカテゴリーは適用できず、その次のトーナメントに持ち越されます。
(H) DPワールドツアーの上位フィニッシャー
前シーズンのDPワールドツアーの最終ポイントランキングで2位から10位の選手に出場資格が与えられます。
(I) コーン・フェリーツアーの上位フィニッシャー
前シーズンのコーン・フェリーツアーの最終ポイントランキングで2位から30位の選手に出場資格が与えられます。
(J) Qスクールからの上位フィニッシャー
前年のPGAツアー・クオリファイングトーナメント(Qスクール)でトップ5に入った選手に出場資格が与えられます。
(L) 現在のシーズンでコーンフェリーツアーで3勝したプレーヤー
当年のコーン・フェリーツアーで3勝した選手に出場資格が与えられます。
(M) マイナー・メディカル・エクステンション
(N) フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティ・ポイントリストで126-150位
年間最後のトーナメント(2024年はRSMクラシック)が終了した時点のフェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティ・ポイントリストで126位から150位の選手は、このカテゴリーでエントリーすることが可能です。
上位選手が出場しない薄いフィールドのトーナメントにしか出場できず、オルタネイトとしてウェイティングすることも増えることになります。
(O) 免除を受けていないメディカル/ファミリークライシス/義務的な責任によるエクステンション
免除を受けていないメディカル/ファミリークライシス/義務的な責任によるエクステンションを受けている選手の中から、フィールドを埋める必要がある場合に補充されます。
(P) フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティポイントリストの150位に入らなかった過去のチャンピオン、チームトーナメントの勝者、およびベテランメンバー
フェデックスカップ・プレーオフとエリジビリティポイントリストの150位に入れなかった選手は、通常、PGAツアーの公式戦に出場することができません。
しかし、その場合でも、過去に公式戦で優勝している選手、最低でも150回予選を通過している選手はこのカテゴリーでエントリーすることができます。
(Q) 過去のチャンピオン
過去のPGAツアー公式戦の優勝者で以下のどれかの条件を満たした選手は、このカテゴリーでエントリーすることができます。
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアー、コーンフェリーツアー、またはPGAツアーチャンピオンズの年間予選トーナメント、もしくはコーンフェリーツアーファイナルに出場した
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアーまたはコーンフェリーツアーで予選通過した
- 現シーズンまたは前シーズンにPGAツアー、コーンフェリーツアー、PGAツアーチャンピオンズのいずれかで合計5試合以上に出場した
(R) スペシャル・テンポラリー・メンバー
スペシャル・テンポラリー・メンバーとは以下のようなものです。
- ツアーステータスを持たない高成績の選手に、暫定的なPGAツアーの資格を与えるもの
- 前年のポイントランキングで150位に相当する「ノンメンバーのフェデックスカップポイント」を獲得することで、資格を得ることができる
- フェデックスカップ・ポイントの配分は公式のものと同じ
- ステータスを獲得後は、ツアーのシーズンの残りの期間にわたり、無制限にスポンサー招待を受けることができる
- ステータスを獲得後は、ツアーのプライオリティ・ランキングの条件付きカテゴリーで出場できる
(S) チームトーナメント勝者
チーム戦での優勝者で以下の条件を満たした選手はエントリーができます。
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアー、コーンフェリーツアー、またはPGAツアーチャンピオンズの年間予選トーナメント、もしくはコーンフェリーツアーファイナルに出場した
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアーまたはコーンフェリーツアーで予選通過した
- 現シーズンまたは前シーズンにPGAツアー、コーンフェリーツアー、PGAツアーチャンピオンズのいずれかで合計5試合以上に出場した
(T) ベテランメンバー
PGAツアーの公式の賞金が授与されるトーナメントで、通算150回以上予選通過した選手は、PGAツアーの生涯獲得キャリア賞金リストの順位に従って選ばれます。
以下の条件を満たす必要があります。
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアー、コーンフェリーツアー、またはPGAツアーチャンピオンズの年間予選トーナメント、もしくはコーンフェリーツアーファイナルに出場した
- 現シーズンまたは過去2シーズン以内にPGAツアーまたはコーンフェリーツアーで予選通過した
- 現シーズンまたは前シーズンにPGAツアー、コーンフェリーツアー、PGAツアーチャンピオンズのいずれかで合計5試合以上に出場した
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