ツアーチャンピオンシップ2025は、8月21日から8月24日にわたり、ジョージア州アトランタにあるイーストレイク・ゴルフクラブで行われます。
ツアーチャンピオンシップとは?
ツアーチャンピオンシップの概要です。
- 歴史:
ツアーチャンピオンシップは1987年に初めて開催され、当初はナビスコチャンピオンシップと呼ばれていました。PGAツアーのシーズン終了イベントとして始まりましたが、現在ではフェデックスカップの最終プレーオフイベントとして進化し、シーズンの総合チャンピオンを決定します。 - 設立者:
ツアーチャンピオンシップは、シーズンのトッププレーヤーに焦点を当て、シーズンのクライマックスを作り出すためにPGAツアーによって設立されました。 - 運営者:
ツアーチャンピオンシップはPGAツアーによって運営されており、長年にわたり主要企業のスポンサーシップを受けています。 - 特徴:
このイベントはフェデックスカッププレーオフの最終戦として機能し、2つのプレーオフイベント(フェデックス・セントジュード・チャンピオンシップとBMWチャンピオンシップ)の後、フェデックスカップランキングのトップ30選手がフェデックスカップ年間王者を競います。 - ハイライト:
ツアーチャンピオンシップは、2019年に導入された「スターティング・ストロークス」が知られています。これにより、ツアーチャンピオンシップの勝者が同時にフェデックスカップタイトルも獲得することになりました。 - フォーマット:
ツアーチャンピオンシップは72ホールのストロークプレーイベントです。スタートスコアはイベントに入る前のフェデックスカップポイントランキングに基づいて決定されます(スターティング・ストロークス)。スタートスコアと4ラウンドのスコアの合計で、最も低いスコアを持つ選手がトーナメントの優勝者となり、合わせてフェデックスカップの年間王者となります。フェデックスカップポイントで1位の選手は-10からスタートし、30位の選手はイーブンパーからスタートします。 - フルフィールドの人数/カットのルール:
ツアーチャンピオンシップにはカットはありません。全30選手が4ラウンドを通して競います。フィールドはフェデックスカップランキングのトップ30選手に限定されている招待制のイベントです。
スターティング・ストロークスは以下のようにフェデックスカップ(FedExCup)ランキングをスタート時点のスコアに換算します。
順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6-10 | 11-15 | 16-20 | 21-25 | 26-30 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スコア | -10 | -8 | -7 | -6 | -5 | -4 | -3 | -2 | -1 | Even |
フォーマットの変遷
ツアーチャンピオンシップは以下のようなフォーマットの変遷を経ています。
2.1 フォーマット: 1987年–2006年
- 1987年から2006年までは、ツアーチャンピオンシップ直前のトーナメント終了時点の「賞金ランキングのトップ30」が出場権を得ていました。
- 11月上旬の開催で、ヨーロピアンツアーで同様の大会であるボルボマスターズの翌週に行われていました。PGAツアーとヨーロピアンツアーの両方のメンバーである選手は、両ツアーの最終戦に出場が可能でした。
- ツアーチャンピオンシップ終了時点での賞金ランキングが、シーズンの最終ランキングとなっていました。ツアーチャンピオンシップの後の年内のトーナメントは公式戦ではありましたが、賞金ランキングの獲得賞金には加算されていませんでした。
2.2 フォーマット: 2007年–2018年
- 2007年から開催日程が11月から9月中旬に移動し、フェデックスカップ・プレーオフの4大会の最終戦となりました。
- 出場資格の基準は賞金ではなく、PGAツアーの「レギュラーシーズン」と「プレーオフの3つの大会」での獲得ポイントによるランキングとなりました。
- 2009年以降は、ツアーチャンピオンシップ開始前に、フェデックスカップポイントの再配分が行われました。直前のトーナメント終了時点のポイントランキングに基づき、ポイントを配分しなおすという方法で、上位5名は優勝すれば自動的に年間王者になれる設定でした。
- 6位以下の選手が優勝した場合は、そのまま年間王者になれないため、「ツアーチャンピオンシップの優勝者」と「フェデックスカップ年間王者」が異なるということが起きていました。
- 2007年から2012年はツアーチャンピオンシップ終了後の年内のイベントは「PGAツアー・フォールシリーズ」と呼ばれていました。これらのイベントの存在によりツアーチャンピオンシップはシーズン最終戦ではありませんでした。
- 2013年からはカレンダー年をまたいだスケジュールとなり、ツアーチャンピオンシップでシーズン終了となり、同じ年の開催であっても次のトーナメントからは新シーズンとなりました。
- 「18番最終ホールがパー3なのは盛り上がりに欠ける」との理由で、2016年から9番ホールを18番に、18番を9番ホールに変更したレイアウトで行われるようになりました。
フォーマット: 2019年–現在
- 2019年から「スターティング・ストロークス」というフォーマットを採用しました。トーナメント開始前に最も多くのポイントを獲得していた選手は、-10アンダーでスタートし、2位の選手は-8、3位は-7と、順位に応じてスタートするスコアが変わる方式となりました。そのため、トーナメントの優勝者が、そのままフェデックスカップ年間王者に決定することになりました。
- PGAツアー上の優勝者はスターティング・ストロークスを含めたスコアで決定しますが、世界ランキングのポイントに関しては、アグリゲートスコア(累積スコア)による順位で獲得することになりました。
ツアーチャンピオンシップ出場者の受ける特典
ツアーチャンピオンシップに出場する選手は以下のようなトーナメントの出場資格を手にすることになります。
- 翌年のマスターズ・トーナメントの出場資格
- 翌年の全米オープンの出場資格
- 翌年の全英オープンの出場資格
- 翌年のザ・プレイヤーズチャンピオンシップの出場資格(ポイントランクのトップ125が対象)
- 翌年の8つのシグニチャーイベントの出場資格(ポイントランクのトップ50が対象)
これに加えてフェデックスカップ(FedExCup)の年間王者になった場合には以下のような権利を得ることになります。
- PGAツアーの5年間のフルシード
- ザ・プレイヤーズチャンピオンシップの5年間の出場資格
- マスターズ・トーナメントの3年間の出場資格
- 全米プロゴルフ選手権の3年間の出場資格
- 全米オープンの3年間の出場資格
- 全英オープンの3年間の出場資格
イーストレイク・ゴルフクラブ(ホストコース)
イーストレイク・ゴルフクラブの概要です。
- 歴史:
イーストレイク・ゴルフクラブは1904年に設立され、アトランタで最も古いゴルフコースです。元々はアトランタアスレチッククラブの一部であり、2004年からツアーチャンピオンシップのホストコースとなっています。 - 設立者:
イーストレイク・ゴルフクラブはアトランタアスレチッククラブによって設立されました。コースの最初の建設はクラブの初期メンバーによって行われました。 - 運営者:
クラブは私的に運営されており、その豊かな歴史を保存することに重点を置いています。周辺地域の再活性化を支援するイーストレイク財団は、クラブの運営に密接に関わっています。 - 設計者:
元のコースは1904年にトム・ベンデロウによって設計されましたが、1913年にドナルド・ロスによって再設計され、今日知られている戦略的なレイアウトが追加されました。 - 特徴:
イーストレイク・ゴルフクラブは、ゴルフ界の偉大な選手の一人であるボビー・ジョーンズとの強い結びつきで知られており、彼はこのコースで育ちました。 - コースレイアウト:
コースは18ホールでパー70、全長7,346ヤードです。設計には小さく高くなった砲台状のグリーンと戦略的に配置されたバンカーが組み込まれており、ドナルド・ロスが設計するコースに典型的な特徴を持っています。 - コースの改修:
1994年に著名なゴルフコース設計者リース・ジョーンズがイーストレイクの大規模な修復を主導し、ドナルド・ロスの元の設計に戻しました。目標は、歴史的な整合性を維持しながらプレイアビリティを向上させることでした。 - コースレコード:
コースレコードは「60」で、2007年のツアーチャンピオンシップ中にザック・ジョンソンが達成しました。 - 芝の種類:
フェアウェイとティーはバミューダグラスで、グリーンはベントグラスで構成されています。
歴代の優勝者・優勝賞金
1987年から2018年までのツアーチャンピオンシップの歴代の優勝者と優勝賞金は以下のとおりとなっています。
- 2018: タイガー・ウッズ ($1,620,000)
- 2017: ザンダー・シャウフェレ ($1,575,000)
- 2016: ローリー・マキロイ ($1,530,000)
- 2015: ジョーダン・スピース ($1,485,000)
- 2014: ビリー・ホーシェル ($1,440,000)
- 2013: ヘンリック・ステンソン ($1,440,000)
- 2012: ブラント・スネデカー ($1,440,000)
- 2011: ビル・ハース ($1,440,000)
- 2010: ジム・フューリック ($1,350,000)
- 2009: フィル・ミケルソン ($1,350,000)
- 2008: カミロ・ビジェガス ($1,260,000)
- 2007: タイガー・ウッズ ($1,260,000)
- 2006: アダム・スコット ($1,170,000)
- 2005: バート・ブライアント ($1,170,000)
- 2004: レティーフ・グーセン ($1,080,000)
- 2003: チャド・キャンベル ($1,080,000)
- 2002: ビジェイ・シン ($900,000)
- 2001: マイク・ウィアー ($900,000)
- 2000: フィル・ミケルソン ($900,000)
- 1999: タイガー・ウッズ ($900,000)
- 1998: ハル・サットン ($720,000)
- 1997: デビッド・デュバル ($720,000)
- 1996: トム・リーマン ($540,000)
- 1995: ビリー・メイフェアー ($540,000)
- 1994: マーク・マッカンバー ($540,000)
- 1993: ジム・ギャラガーJr. ($540,000)
- 1992: ポール・エイジンガー ($360,000)
- 1991: クレイグ・スタドラー ($360,000)
- 1990: ジョディ・マッド ($450,000)
- 1989: トム・カイト ($450,000)
- 1988: カーチス・ストレンジ ($360,000)
- 1987: トム・ワトソン ($360,000)
2019年以降のツアーチャンピオンシップの優勝者は以下のとおりとなっています。
- 2024: スコッティ・シェフラー
- 2023: ビクトル・ホブラン
- 2022: ローリー・マキロイ
- 2021: パトリック・カントレー
- 2020: ダスティン・ジョンソン
- 2019: ローリー・マキロイ
2025年大会の賞金配分・ポイント配分
ツアーチャンピオンシップは、スターティングストロークスの導入に伴い、2019年からはトーナメントの順位による賞金が廃止となっています。
その代わりにフェデックスカップ年間ランキングによる賞金が増額されています。
スターティング・ストロークスによって、「トーナメントの最終順位」と「フェデックスカップの最終ランキング」と一致するようになりました。そのため、2重に賞金を設定するのではなく、年間ランキングの方に統一する形がとられています。
ツアーチャンピオンシップに出場する30名の選手は以下のような賞金を、最終順位に応じて受け取ることになります。
- $25,000,000
- $12,500,000
- $7,500,000
- $6,000,000
- $5,000,000
- $3,500,000
- $2,750,000
- $2,250,000
- $2,000,000
- $1,750,000
- $1,075,000
- $1,025,000
- $975,000
- $925,000
- $885,000
- $795,000
- $775,000
- $755,000
- $735,000
- $715,000
- $670,000
- $650,000
- $630,000
- $615,000
- $600,000
- $590,000
- $580,000
- $570,000
- $560,000
- $550,000
出場資格と出場予定選手
ツアーチャンピオンシップはフェデックスカップ(FedExCup)プレーオフの最終戦のため、PGAツアーの出場資格だけではエントリーすることができません。
フェデックスカップ・プレーオフを勝ち抜いてきたポイントランク上位30名の選手のみが出場することができます。つまりBMWチャンピオンシップ終了時点のポイントランキングが基準となります。
出場予定選手が確定した時点で、更新する予定です。
- 2025年8月17日決定(BMWチャンピオンシップの最終日)
テレビ放送・ネット配信
2025年大会の情報は確認ができ次第、更新する予定です。
それまでは2024年の情報を参考として記載します。2024年大会のテレビ放送とネット配信の媒体と放送・配信日時は以下のとおりとなっていました。
- BSではBSJapnext(263ch)で第3・第4ラウンド、CS/CATVではゴルフネットワークが全ラウンドを生中継しました。
BSJapnext(263ch)
- 第3ラウンド:9月1日(日)6:00-8:30
- 第4ラウンド:9月2日(月)5:00-7:30
テレビ放送・ネット配信
2024年大会のネット配信の媒体と日時は以下のとおりとなっています。
- BSJapanext公式スマホアプリ「つながるジャパネット」:BS放送と同時配信
- ゴルフネットワーク・プラス:CS/CATVと同時配信
- U-NEXT:全ラウンド生配信
コメント