大谷翔平、山本由伸の契約が決まれば、フリーエージェント市場の動きは活発化されると予想されていました。
ビッグネームが決まらないと、次のグループに属する選手の契約が決まらないことは珍しいことではありません。
そのため大谷翔平、山本由伸の契約が決まれば、次のグループであるブレイク・スネル、コディ・ベリンジャー、ジョーダン・モンゴメリー、マット・チャップマンらの動きが活発化すると予想されていました。
しかし、実際にはその予想に反して、これらの選手の動きは静かなままです。
それらの選手の動きがヒートアップしていかない理由についてCBSスポーツが分析しています。
CBSスポーツのMike AxisaがFour possible reasons why MLB free-agent market has remained frozen despite big names still on marketで分析した4つの理由は以下のとおりとなります。
- 今年のフリーエージェントはGoodではあるがGreatではない
- スコット・ボラス氏が市場をコントロールしている
- 質の高いトレード候補がいる
- ダイヤモンドスポーツグループの状況
「今年のフリーエージェントはGoodではあるがGreatではない」とMike Axisaは述べます。
現在のFA市場のトップクラスはスター性には欠けていて、なおかつ、年齢が上で長期の高額契約をオファーしにくい選手ばかりで、Goodではあるけれど、GreatではないとMike Axisaは述べています。
そのGoodな選手たちに、Greatの相場では契約したくないという考えが強く、各チームは求める契約の金額が落ちるのを待っているため、動きが少ないとの分析です。
2つ目の「スコット・ボラス氏が市場をコントロールしている」というのは、残る大物FA選手の代理人がボラス氏に集中しているためです。
コディ・ベリンジャー、マット・チャップマン、ジョーダン・モンゴメリー、ブレイク・スネルの4人に共通するのは代理人がスコット・ボラス氏だということです。
ボラス氏は求める額を落とさずに、シーズン開幕ギリギリどころか、シーズン中まで待つことすらある代理人です。
各チームが契約の相場が落ちるのを待っているのに対して、ボラス氏は一歩も譲らない姿勢のため、フリーエージェント市場が硬直化しているということです。
3番目の「質の高いトレード候補がいる」ため、フリーエージェント市場で補強をしなくても良いと考えるチームが多くなっています。
実際にトレード市場では、ファン・ソト、タイラー・グラスノー、ロビー・レイ、クリス・セール、エウヘニオ・スアレス、ジャレッド・ケレニックなどが動いています。
さらに現時点でもディラン・シーズ、シェーン・ビーバー、ホルヘ・ポランコ、マックス・ケプラー、ジョナサン・インディアなどの名前がトレード市場では出ています。
無理をしてフリーエージェント市場で高額の金額を支払うよりも、トレード市場で動いたほうがいいという心理が各チームにあると、Mike Axisaは分析しています。
最後は「ダイヤモンドスポーツグループの状況」です。
このグループはローカルの放映権を持つ会社で、破産・倒産の手続きをしています。この会社から放映権料を受け取っていたチームは、大きな収入源がなくなる可能性が高くなっています。
レンジャーズ、カージナルス、ツインズの他にも影響を受けるチームがある状況で、多くのチームが支出のコントロールに神経を使っています。
多くのチームが財布のひもを緩めることができない状況のため、フリーエージェント市場が活発化しないということです。
スプリングトレーニングが近づいてきていますが、残るブレイク・スネル、ジョーダン・モンゴメリー、コディ・ベリンジャー、マット・チャップマンらに動きが出てくるのかボラス氏の動きに注目したいところです。
コメント